魔女と男
@92010915
第1話
朝5時53分、目を開ける。今日も良い一日になるとは思えない。
一階に降りて歯を磨きコンタクトをつける。
シャワーを浴びて、洗顔をしてスキンケアをする。髪のセットをする。
ただ、習慣的にやっている。
目玉焼きとご飯を食べる。
食後にまた歯を磨いて、制服に着替える。
7時、家を出て駅に向かう。
7時42分に降りる駅に着く。
そこから、10分ほど歩くと学校に到着する。いつもと何も変わらない。刺激のない日々。のはずだった。
見たことのない制服を着た女がいた。
肩まである宝石のような黒髪。一重の美しい目。通った鼻筋。
世界が止まった。そんな気がした。
「ねえ」
目の前に小さな顔がある。向こうから話しかけてきたのだ。
「は、はい」
緊張し、どもってしまう。
「私友達いないから、友達になってくれない?」
「え?」
魔女と男 @92010915
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