エイリアンバトル

かんたろう

第1話  1時間半遅れの勤務




 キキキキキキキキー


 電車が止まった。


 確かこの駅で降りれば良かったんだよな…。降りるには確かこのボタンを押さなければらならないんだったか。


 押したらドアが開いた。


「おお」


 ずっと田舎の中の田舎に住んで、親の農業を手伝ってきた俺は電車になんか乗ったことがなかった。だから、ボタンを押すだけでドアが勢いよく開いたことに驚いた。


 そして、電車を降りる。


 電車に乗っている時、見たことがない程の発展した都市を見て、電車の窓の外を子供のようにキョロキョロと見ていたせいで少し目立ってしまっていたようだ。


 少し居心地が悪かったので降りれて良かった。


 人もたくさん居て、落ち着きもできなかったせいもあり少しストレスが溜まっているかもしれない。


 今日東京という日本一発展した場所に来た理由は仕事だ。


 家に行ってすぐにゆっくりしたいができない。



 ん?何だこれは?


 電車から降りて少し歩くと進行方向の通路に何かあって通路が塞がれている。その前で立ち止まっていると後ろから来た若者がスマホというハイテクな機器をその塞いでいる物の黒い部分にかざすと若者の前を塞いでいる板みたいなものが引っ込み通れるようになっていた。


 これはスマホがないと通れないのか?


 しばらく通路を塞いでいる物から離れて観察して見ると。切符を塞いでいる物に入れたら通れるようになるらしい。


 俺はスマホは持っていないが切符は事前に買っていたので良かった。



 俺は切符を入れ、通れるようになった通路を通り、駅を出た。


 ここからは俺が働かなければならなくなった『ノースデンス』という国際的な組織の支部に向かう。


 しかし、何処にあるのか分からない。


 歩いている人達に聞きながら行こうと思い、電車の時間を少し速くしておいていた。


 こんな発展したキラキラした街で様々な髪色、そして、服装の人達に話かけるのは少し緊張するが仕方ない。



 ────────




 着いていなければいけない時間まで後10分。



 俺は



 ────────迷っていた───────




 まずい、仕事初日に遅刻は流石にダメだろう。


 俺が『ノースデンス』支部までの道を聞いても何故かたどり着けない。聞いた人の話の感じでは結構近いみたいだったが何故かたどり着かない。

 もしかしたら俺は方向音痴というやつだろうか?


 田舎のずっと暮らきた場所に住んできたせいで分からなかったがもしかしたらそうなのかも知れない。



 結局、着いたのは来なければいけない時間から、1時間半も遅れた時刻だった。


 俺が働くことになった国際組織『ノースデンス』の支部。その建物の入り口にはから見えるのは交番のような感じで椅子とテーブルがあった部屋だ。


 そして、俺はその建物の中に入ると見た目は中年のおじさんが出てきた。


 そして、そのおじさんから発せられた第一声は


「エイリアン出ました?」


 だった。


「いや、違う。俺は今日からここで働くことになった藤原宗一郎ふじわらそういちろうだ。遅れて済まない」


 と俺が言う。


 すると、その中年のおじさんは黙り、こっちをずっと見つめながら


「1時間半の遅刻……今までの新人で1番速く来れたが、こいつも頭のおかしい野郎みたいだな……何でか俺の部下にはこういう奴ばかり集まって来やがる」


 言い、前を開いた薄いコートのした、だらしなく着こなしているスーツの懐からスキットルを取り出し、酒を扇ぎだした。


「取り敢えず宜しく。俺はここの支部長のトウロウ。ああ、後、本名はほいほい言わない方がいいぞ」


「?本名を言わない方がいい?」


 都会では詐欺に遭いやすいのだろうか。しかし、名前すらも教えてはいけないとは少し、窮屈そうだ。


「アメリカでハンターの情報集めてやがってたエイリアンが発見されたらしい。長生きしたけりゃ、慎重になるんだな」


 エイリアン、それは少し前から地球に突如現れ始めた謎の生命体。そして、その生命体を駆除するのがハンターという仕事らしい。

 俺は何故だかそんな仕事に就かされてしまった。


「今日はこの支部の建物と今後の仕事を教えおこう」


 ようやく仕事に関する内容に入りそうだ。


「宜しく頼む」


「ま、教えるのは俺じゃないんだが……」


 ん?


 では誰が、と言おうとした瞬間、入り口から人の気配がした。


「あれ?部長?ソイツ誰すか?」


 入り口を見ると、耳にピアス、そして、髪は金髪の制服を着た、青年がいた。身長は170cm後半で比較的長身だ。言葉遣いからもわかるが学生みたいだ。


「おう。トウマ、ちょうどいいこに来やがったな?ソイツはウチの新人の……」


 と、俺の方に指を差しながら言う。ここで本名をあまり、言わない方がいいというトウロウの言葉を思い出した。


「俺は、そうだな……ハンバだ」


 俺の大好物、ハンバーグから取らしてもらった。


「ふ〜ん。まともそうな奴っすけど、妙に佇まいが堂々としてるっていうか……」


「フッ、こいつがまともそうだと?お前見る目がないな。こいつもお前らと同じ人格が破綻してやがる野郎だ。俺はわかるぞ」


 と、言ったのはトウロウだ。少し失礼だとは思うが初勤務で1時間半の遅刻をした俺は反論ができない。


「まあいいっすよ。ここは僕以外全員イかれてますしね。今さら1人ふえたところでそんな変わらないっしょ」


 俺がイかれてると思われているのは心外だな。俺は普通の人のはずなんだが。


「そうだな。まあ、そんなことよりトウマ、お前にはこいつに仕事内容を教えてやれ。見回りの道も全部な」


「うぃっす」


 やっと、仕事の内容の話になった。トウロウ達が言っていた人格が破綻しいてるという人達のことや、明らかに学生なトウマが何故、この組織の仕事内容を知っているのかなど聞きたいことは多い。が、やっと、始まろうとしている仕事の話を遮ってまで聞くことではないよな。


 俺は少し緩んでいた気合を締め直し、これから仕事を頑張ろうと思うのかだった。






















































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