第4幕 いじめ

回想

百合は言う。

『本の中の彼女は、いじめれていたんだよね。』

「そうなの。」

『まだ読んでいないの?ほんとにおすすめだから、一回読んでみてね。』

私は受け身のまま、百合の話を聞いていた。

『彼女は、小学校の頃もいじめられていたんだって、

4年生になったとき、彼女含めて三人組で過ごしていた。

それでクラス替えがおきて、4人組になった。だけど、リーダー格の女の子がいてその子と遊ぶ一人の座を三人で必死に取り合っていたんだ。』

「おかしいね、余った二人は仕方なく遊んでいたって事?」

『そういうわけではないけど、劣等感はあったみたいだよ。』

「馬鹿らしい。その子に従う必要なんかないでしょ。」

『小学生だよ。一人で過ごしたくなくて、一人だと思われるみんな目線が怖くて当たり前じゃない?彼女は寂しくて一人になるのを極度に恐れていた。一人は寂しいし、周りの反応の怯えていた。辛かった。』

「それでその後どうなったの?」

沈黙が流れた。友達は息を吸った。

『その後彼女は、いじめらた。』

「えっなんで?」

『靴に砂入れられて

冗談にゲーム中に〇〇、死ねって言われて

目があっただけで笑われて⋯

でもね、靴に砂が入れられてから流石に騒ぎになってね。先生が犯人探しをしたんだ。彼女はその二人を怪しんだ。日頃の行動がそんな感じだったからね。』

「それは早合点すぎない?」

『彼女たちは否定した。違います。と誠実に言った。情に訴えかけた。』

「それなら違うんじゃない?」

『結局犯人は見つからなくて

それで、その事件は一度幕を閉じたんだ。』




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