ウロボロス・ロッド
司村啓大
序章
環蛇棒
環蛇棒と名付けている。
蛇の踊りかと思うほどに旋回し、しなり、それはまるで蛇が己の尻尾を追いかけ続け、咥えんとばかりの動きをする。
その一見ねじれた鋼の棒は、二匹の蛇がうねり、絡み合い、その二匹は端でそれぞれ、互いの尻尾を咥えて形成されている。鋼で出来た蛇の意匠をした棒が二本、絡み合っているような、ともすれば美術品とも見紛う造りである。
フィクセラはそれを環蛇棒と呼ぶ。魔女の棒であり杖でもある。
大きく長く、そして小さく短い。両極端に変化する。その長さも太さも意の如くではない。決まった長さで太さである。どちらかを選ぶのかだけは、意の如くである。意の如くならないのは人生の常であり、フィクセラはそれをとても良く分かっている。身に刻みつけていると言っても過言ではない。だから棒一つでも、意の如くにはならない。両極端に変化させられるだけでも、充分だった。
濃い霧が溢れだしていて、周囲を取り巻いている。
フィクセラは、驢馬に荷物を括り付け、旅をしている。
ラクダロバである。茶褐色の体が曲がったように見えているのは、コブがついているからだった。一つだけのコブである。それを巧く使って荷物を積ませると、驚くほどの重さを担ぐ。本能として、何かを担ぎたがるのだという。
その代わり、全く走らない。いつものんびりと歩く。
荷物をいかに載せても、限界まで喜んで載せさせるが、生き物を乗せるのを断固拒否するところもある。
フィクセラは濃い茶色の外套を纏っている。目深に被った鍔広帽の色もそうである。外套は短く、腰のすぐ下あたりまでであり、その下は黒い乗馬ズボンであり、膝までを覆うのは馬革の編み上げブーツであった。
外套も鍔広帽も毛羽立っている。しかし中は絹のように快適な着心地で被り心地である。胸の突き出した体に纏っているのは、白いフリルシャツで、襟から第一釦までが波打っている。茶色の胡桃釦である。
お気に入りである。貴族がよく身に纏うが、フィクセラは貴族ではない。
髪は長く、うなじを覆って伸びていて、肩甲骨辺りまでの長さの黒髪であり、旅路の途中と考えれば充分な艶はある。水分も失っておらず、まっすぐに伸び枝毛もなく、強い風が吹けばさらさらと翻る。
今、棒は、長めの杖となっている。指がぎりぎりで回りきらない、という太さを持つ、鋼の杖である。
女にしては背の高いフィクセラよりも、僅かに長い。
肌は白い。旅路の日差しを受けても白い。
瞳は黒い。髪の色と同じであった。
湖畔である。周囲には針葉樹の森が広がっている。岩山もある。その岩山の谷から、河が湖に流れ込み、そして河へと溢れ出し下流へ向かう。河の中に出来た水溜りといったところだった。水でも汲もうかと、止まったところである。
霧がどんどん濃くなっていき、視界を奪うほどになっている。
フィクセラはラクダロバを湖に入れた。ラクダロバは、膝ほどまで浸かる水深のところで勝手に止まる。それなりには遠い。水深はかなり奥まで、浅いのだろう。
そしてため息を吐いた。面倒くさいからだ。
「……一人旅の女を襲うかね、しかし」
小さく吐き捨てた。外套は前を閉めている。男用の外套である。胸が、大胸筋のように見えたのかも知れない。開け放っておけば良かった、とフィクセラは少し鼻を鳴らし、待った。
杖に寄りかかるでもなく、構えるでもなかった。
霧に紛れて、斬撃が来る。その剣を環蛇棒の一撃でへし折り、踊る鋼の杖が、旋回する。旋回した先で骨が砕ける手応えがある。そしてまだ踊り続ける。霧の中、ほぼ、視界はない。
自分の動く先の霧は、小さく、魔力で散らしている。
しかしそれも必要がないほど、雑に、音を立てて殺到してきている。
また一人減った。
残りは十三人。
霧の中と考えれば襲い方が的確だった。濃い霧の中としては、的確すぎる。
魔女が混ざっている。魔女がいなければ、男は襲撃の一つも出来はしない。
二人仕留めた。環蛇棒の真ん中を持ち、左右で、振り下ろし、そして振り上げ、同時に脳天を砕き顎を砕き割る。
まだ動きが止まらない。フィクセラの手中で杖は、時に真ん中を、時に端をと滑りながら自在な間合を作り出し、的確に、振った先で相手を砕く。剣でもなんでもいいが、相手の武器など届きもしない。
たまに、避ける。避け方も、異常に見えるだろう。膝から上を後ろに倒し、地面すれすれまでに体を寝かせるなども容易くする。当然、杖で支えている。だがそれも一瞬で、撥条のような動きで立ち上がりながら、また環蛇棒の先端が、誰かの骨を砕く。異常とも思える身体の動きから繰り出される、変幻自在の動きをみせる杖の旋回は、単純さというものがまるでなく、まさに踊っている。
全身に、たまに、蛇のような感覚が走り、動きを阻害しようとする。
それを魔力で散らす。煩わしいとだけ思った。
骨が砕ける音がしなくなり、静けさの中で、呻き声だけが響いている。三人、生き残った筈だ。弱そうだったので、見逃してやることにしたのだ。
霧が薄くなっていく。
湖の中で、ぽつんと暢気に立っているラクダロバが見えてくる。
周囲に転がっている死体と、まだ生きている者が三人。
全員が男だった。そして人ではなかった。
灰色の肌に乱杭歯。屈強な筋肉に包まれた体躯と、むき出しの上半身。手には切った太い樹の枝を握り、思い思いに刃物を巻き付け、突き刺している。
妖精種である。オークと呼ばれている。
誰が最初にそう呼び始めたのかはしらない。
ひゅん、と音を立てて、一度、環蛇棒を大きく片手で強く振る。杖についていた血糊が飛び散って、それだけで杖は鋼の、鈍い光を取り戻している。
霧が完全に晴れる。空は青い。
そして森の端、湖畔の端に、ひときわ、大きなオークの男が立っている。そして周囲で倒れ、死に、蹲っているものたちより体は一回りも二回りも大きく、広い額から一本の角が、右の端から上へ伸びている。
巨大なカニの鋏を二等分したような、反り返ってギザギザの刃を持った新月刀を二口、腰に下げている。腰から下は、分厚い、襤褸のような布が、股間だけを守り、残りは棚引くようになっている。腰帯に幾つも、金細工の豚が間隔を置いてちりばめられ、腰をぐるりと回っている。後頭部まで何も生えていない頭部からは、うなじの少し上あたりから突然、馬のたてがみにも似た茶色の髪が密集し、ごわごわとした巻き毛になって伸びている。腰までありそうな長さだった。
フィクセラは笑顔になった。
斃し甲斐があるからである。
だが相手に敵意はなく、だが明らかに怒っている。
フィクセラの周囲に転がっているオークの男たちに憤っている。その目を引きつけるように、棒を大きく回し、風を裂く音を響かせて、横に構える。
「……魔女狩りか。そりゃ逆に、一人旅の女が狙われる。お前たちの悪い癖だ。他人の迷惑を考えない」
「こちらの領域に入ってきたのは、お前だ」
「分かりやすく赤い線でも引いておけ。あたら命を落とさずに済む。互いにな」
オークの男たちが持つ風習の一つに「魔女狩り」がある。一人旅でも何でもいい。異種族の女を襲うのである。魔力を力で打ち破って、一人前と認められる。はた迷惑な話である。オークの女は、とても控えめで、あまり外に出たり、喧嘩や襲撃には関わらない。そしてささやかな魔術だけを使い男を立てる。見習いたいほどだ。
ちらりと、生かしておいた三人を見る。
殺した方が良かったかも知れない。一生下働きだ。そしてその恥辱でオークは自ら命を絶つことも多い。そうやって弱い者の血は絶えていく。
目の前のオークは長だろう。群れの上、となった時から、オークには角が生え始めるのだという。
尚更良い。こちらから仕掛けたいほどだ。
フィクセラは別に、誰かと戦いたいという、強いものと戦いたいという、意味の分からない欲求はない。単に自身が強くありたいだけで、他人に迷惑をかけたいとは一切思っていない。
相手が来る気か、来ない気かは分からない。その場その場で応じるだけだ。やる気なら、やる。こういうのは嫌いではない。
オークの異種族に対する「魔女嫌い」は異常である。
わざわざ、縄張りから離れてまで魔女を、女を襲う。
一説に言う。
魔女というもの、つまり女という、そのものを打ち殺すために生まれたのがオークなのだと。本人たちに訊いたって、そんな由来は本当なのかどうか分からない。古代からオークは存在し、文字はなく、ただ言葉の継承があるだけで何の記録もない。そしてオークは、とにかく誰彼構わず、男でも女でも、どうせ戦おうとするのだ。
そして相手が魔女なら、女なら、力を示す機会とばかりに狙ってくる。
非常に迷惑だが、山の奥や森の奥に集落を作る。その数も少ない。近寄らなければ、まず襲われることはない。旅の者や猟師などには、はた迷惑だということである。
「……さっきのはお前が生んだ霧なのか?」
「まさか。邪魔に思ったのはこっちだ」
「では肉体のみ我らを斃したというのか?」
女を狩る儀式を平然と行うオークにしてみれば、魔術で撃退されるのは織り込み済みである。魔術も使わずただ勝った、ただ負けた、というのは驚愕に値する。
「きんたまがあるものでな、私には」
「? ……まあいい。その者らの装飾具は好きに持っていけ。お前たちには随分な価値があるのだろう?」
オークは銀細工や金細工、宝石などで身を飾る。
本人たちは戦支度としか思っていない。細工には、豚を象ったものが多い。豚の顔をした神を信奉しているのだという。詳しくフィクセラは知らない。
「……随分と身勝手な話だが、まあ、私も狩りをしたと思っておく」
「無礼な物言いだが、我らは我らの狩りを生き伸びた者に敬意は払う。名を教えてくれるか?」
「フィクセラ。覚えなくていい」
「俺はアルザイードだ。この不甲斐ない連中の頭で、くだらぬオークだ」
生き残った三人が、怯えながら、アルザイードの傍に近寄り、平伏する。その身から装飾具を剥いでなけなしの腰布さえ剥がし全裸に剥き、それらをフィクセラに投げてくる。
立て、と言って裸に剥いた三人を立たせる。人間の男と作りはそう変わらないが、人間よりも凶暴そうだな、とその股間を見て思っている。
そのままアルザイードは背中を向け、三人を追い立てるように去って行った。見送るようにぼんやり立ってから、まだいる、と諦めて、背後に破線を落とした。
オークの死体のまっただ中には、いつのまにか一人の女がいて、ぶるぶると遠目にも分かるほどに震えている。
その顔は、犬のようでもあり猫のようでもある。顔中に茶色の毛が生えている。鼻と口が一体化して前に突き出し、目は猫のような瞳だった。
妖精種である。コボルトと呼ばれている。誰が最初に言い出したのかは知らない。
主に砂漠に住む。過酷な砂漠に住み、過酷な砂漠を平然と横切る。砂漠を挟んだ土地と土地の行き来には適していたから、交易規模の商売をするのに向いていて、そして商人が多い。
女である。コボルトの女であった。だから魔法を使える。
茶色の、体毛と同じ色の、フードのついたローブを羽織っている。
「……あの霧を作ったのは、お前か」
そのコボルトの口から、まだ火のついている葉巻がこぼれ落ち、じりじりと草を焼き、やがて勝手に消える。「魔女の葉巻」まで使ってこの程度とは笑わせる。葉の中に精霊が潜んでいて、火を着けると、追い出されるように体内に入り込んでくる葉巻だ。
魔力も体力もそれで底上げされる。葉巻の種類によっては、何かしらの特別な力が、吸っている間だけ宿るようにもなる。それで、このザマとは。
フィクセラは少し苛立ちながら、コボルトの方に近寄っていく。肩に担いだ鋼の杖が、コボルトに息を呑ませ、最早震えることすら許さず、硬直させている。
「なんでみんな魔法が効かないんですか」
「あいつらはオークだから。私は女だから」
オークが「女を打ち殺すために産まれた」という説の根拠に、オークは魔術を引きちぎるという特性がある。最早、何がどうなって、という理屈など、オークたちに訊いても分からない。力ずくと気合、ぐらいしか言えない代物だ。
体系化された技術ではないから個体差はある。まんまとはまる者もいれば、軒並み引きちぎる者もいる。例えば火の玉をぶつけられる、などはどうしようもないが、拘束や麻痺、眠り、視界を覆う闇や霧、そういったものはかなりの高確率で引きちぎってくる。
それをこのコボルトは知らないらしい。
オークだけが男であっても魔術を引きちぎれるということを。
ついでに自分の性別も。
「……私が女だと分からないのは、他種族だからか? まあ私だって、お前らの雌雄どころか、顔の見分けすらつかないから、お互い様だが」
「……いえ、まさか女の方とは、つゆ知らず」
「服を脱ごうか?」
どこまでが冗談なのか分からない、という顔をコボルトは隠さない。
あほらしくなってきて、フィクセラは杖を消した。消えてはいないが、一瞬で、手の中に収まる、短い鋼の棒となる。
「……何の心算かは知らんが、私の邪魔にしかなってない。そして邪魔をしたかったのなら敵と見做すが?」
「助けたくて」
「見境なしか、お前は」
助けようとしたのかどうかは知らない。だがそうだとすれば、オークごと、フィクセラに魔術をかけている。そしてフィクセラがあの十五人を容易く打ちのめせたのはそのお陰かも知れないと思うと、また苛立たしい。
まさに邪魔をされた。
しかもコボルトは手の中に、オークの死体から装飾品を奪っている。
共倒れを狙ったと考えるのが妥当だった。
「……コボルトらしく商売でもやれ。火事場泥棒が商売だと言い張っても構わんが、砂漠でやれ。漁夫の利みたいに死体を漁るのは商売とは言わん。畜生働きだ」
コボルトは説教など耳に入っていない様子だった。頭上近くにある、犬でも猫でも通じるような耳が、ぴくりぴくりと動いている。別に興味はなかったが、簡単な話でもしないと通じない有様になっている。
もしくは、そう思わされている。
「……名前は?」
「クルルク」
「じゃあ、さっさとどっかに行け、クルルク。もうお前に興味はないし、そもそもの話、何もかも興味はない。お前を叩き殺してもいいんだが、なんとなくお前らは、殺しにくい」
犬猫のようだから、までは言わない。失礼でもある。
クルルクは似ていても、犬でも猫でもない。コボルトである。
フィクセラの傍に、ラクダロバが寄ってきていた。
こういうときに、やはりラクダロバは、もはやずる賢いとさえ言える動きで、争い事から身を引き、落ち着けばこうやって戻ってきて、さっさと行こうという仕草をする。しかし勝手な真似はしない。一応、飼い主には従う。目や手を離すのなら好きにする、というのがラクダロバである。
無駄な時間だったとしか、フィクセラは思っていない。取り分の多い狩りだと思えば、少しは気が休まる。場から跳びのくように逃げ、それでも距離を取ったままのクルルクを気にせず、オークらの装飾品を剥いでいく。
拾えるものは拾い集めた。これらの装飾品はかなり高く売れる。豚の彫金がなされていれば、オークの物だとされて、ただの細工物よりも少し高く売れる。
そしてフィクセラは装飾品に興味がない。
金に換えるだけだ。
集められるだけ集めると、ラクダロバに乗せ、また歩き始める。
そして舌打ちをした。
遠くから、クルルクがついてきている。足を止め、ラクダロバを止め、振り返る。
「……私はな、旅の途中で知り合った、なにがしと、一緒に旅をする趣味はない。そういう話にはうんざりだ。一人旅が性に合っているし、好きだからな。何故、めんどくさくて好きでもないことをせねばならんのだ?」
「……行き先が一緒なだけ……」
「そういうお決まりの口上も嫌いなんだ。嫌われたいか? 私に嫌われると、何をされるか分かってないのか? もう一度、杖にした環蛇棒が見たいのか?」
クルルクが、また震えて硬直し、足を止めた。
「……だいたい、路銀はあるのか? 食べ物は? 野営の準備は? 地図は? ついてきて、全部、私にたかるのか? どれだけ厚かましいんだ、お前は。そういう話になるから、私は一人で旅をする」
振り切れないのが癪だった。ラクダロバに合わせなければならない。煽っても鞭打ってもラクダロバは走らない。鞭打ったところで全く気にしないほど、革は厚い。そこのクルルクの面の皮ぐらいには、厚い。
その気になれば、誰も追いつけないほどの速度で、森だろうと岩山だろうと、砂漠だろうと、フィクセラは走れる。魔法など使わない。自らの肉体と、その手足で、それがやれる。
魔法など別になくても良かったが、便利は便利である。
少しだけ便利なのは認めている。不承不承ではあったが。
「……お願いがあって……」
「知るか。願い事なら神様にでも言え」
「……怪我をしているから、街まで……」
「自分で治せ。魔女だろう」
「……路銀ならあります」
「あいにく、こちらにもある。お前のも本当は私のものだ。お前たちみたいにごうつくばりではないので見逃してやっている」
コボルトはこういうところが、しつこい。商売人には向いているだろうが、フィクセラは取引などする気はない。そもそもクルルクに用はない。まだなんだのかんだのと言っていたが、もう聞く耳は持たない。
日が暮れる前に森を抜ける心算でいたのに、余計な手間を食った。ラクダロバも、少しばかり疲れている様子で、森の中で野営は覚悟しなければならないことになりそうだった。そしてひたひたとまだついてくる、クルルクの気配。
コボルトは諦めない。そうそう、諦めない。
執念深く取引を続けようとする。野営するところにまで着いてこられるのは不快だったが、怪我でもさせない限りは、なんのかんのと言って着いてくる。着いてくるだけの相手を、殺したり怪我をさせたりするのも、フィクセラは好きではなかった。
などと考えながら森の中を歩いていき、そして後ろからはひたひたとしたクルルクの気配が消えない。
「……あっそうだ」
遠くから声が聞こえる。もう恐怖は克服したらしく、馴れ馴れしく近寄ってくる。恐怖が残らないのもコボルトだった。だから商人に向いている。
「……用心棒」
「なんで私がお前を守らなきゃならん? どういう神経なんだ、図々しい」
図々しさもまた、商人向きである。
コボルトはそういうところがある。
「違います、違います」
「……なにが?」
「私が、あなたの用心棒なのです」
絶句した。何を言っているんだと思った。
唖然とした。まさかそんなことを言うとは思わなかった。そうやって辻褄も合わせず、とにかくなんでもいいから相手の気を惹くというところがコボルトにはある。そしてフィクセラは間違いなく不意を突かれていた。
何が出来るんだ。
お前が、私をどうやって守るんだ。
魔法なら間に合っている。
そう言い返したくなってくる。言い返してしまえば、取引が始まってしまう。得体の知れない、何かを高値で買ってしまいかねない。
だからコボルトは、商人に向いているのである。
そしてコボルトと取引した商人は、みな、何かを損するのだと、そう、相場は決まっているのである。
ウロボロス・ロッド 司村啓大 @Backstep_Gorilla
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