今までは「ひとつひとつ」をやってきた
こちらの気付きはもっと最近なのだが、2級に合格するために求められる所作はすべてが3級までより質が高い。ざっくり言えば3級は指定の経路を回れる下地があれば良かった。が、2級ではそれぞれの所作が「乗馬」としての要件を満たすものでなければならないのだと捉えている。
自分が今までやってきた「ひとつひとつ」は、言ってみればピアノの練習をするのに左手と右手を別々にやってそれぞれを最終的にどうにか両手で弾けるようにする様なものだと思っている。数学を学習するのに公式を覚える、問題に適用できるようになる。開発ができるようになるのにプログラミングを身につける、課題を定義できるようになる。得意な分野に限れば人並みに要領よくやってきた自分の場合、できないことなら取り敢えず「ひとつひとつ」できるようにすればデスクワークは大体なんとかなってきた。
だから取り敢えず「同時に」やるところから始めるという頭がまったくなかったのである。
「ひとつひとつ」がダメなのかというとそんなことはないはずだ。先述のようにそれでうまくやれてきた部分は間違いなくあったし「ひとつひとつ」をやっていけば向いている大抵のことはこなせるという自信はそれなりについている。
解釈を変えよう。「同時に」やっている時にとくに意識を集中する「ひとつひとつ」を切り替えてみる。
脚のより良い使い方を身につけなきゃいけない。もちろん手綱は張り続けないといけないし、姿勢は重心からピンと伸びていなければならない。手の位置はハミ受けのために随伴しないよう抑えている必要があるし、鐙も脱げずぶらつかないように踏みしめておかなければならない。
どうするか。
全部の質を同時には高められないかもしれないが、まずは「同時に」やってみる。レッスンの最中は手綱が弛まないようにするし姿勢のブレは直すし、手の位置は高すぎも低過ぎもせずブレないように維持するし、鐙は脱げないように踏み続ける。本当の意味で一度に全部できるようにはならないし気は配れないにしても、とにかく順々に意識を巡らせてやり続ける。その中でも今日とくに質を上げるべき「ひとつ」を脚の当て方に定めて、できているのかできていないのか、どうすればできるようになるのかを考えることに重きを置く。
最近はそういう試みをやっている。
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