世界最強の魔王である妹に告白された日の夜、俺は妹の元から離れて人間の世界で平和にのんびり暮らし始める

ゆきいろ

俺の妹は世界最強の魔王だった。

だが妹は、人間の世界を侵略しようとはせず和平交渉を持ちかけた。

しかし、人間達は妹の和平を宣戦布告と捉えて。

人間と魔族の戦争が始まってしまった。

「ねぇお兄ちゃん……なんでみんな争うのかな？もしかして人間と魔族は仲良くできないの？」

「お前は世界最強の魔王だろ、だったら自分のやりたいようにやれ」

そして妹は本当に自分のやりたいようにやって人間の世界を侵略した。だが人間達を殺しはせず支配するだけに留めた。

「お兄ちゃん、これで私達の邪魔をする奴はいないよ。だから……私と付き合って！！」

そう妹から告白された日の夜。

俺は――魔王城から逃げ出し、誰にも見つからない土地に家を建てて一人のんびり暮らし始めていた。

「はぁ……やっぱり平和が一番だなぁ」

こうして、俺の一人暮らしが始まろうとしていた。

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