詩
マァーヤ
詩
黄昏に染まってから涙が赤くなり私の心は割れてしまった
昔の迷路のような街並みがもう今は消え去り駐車場ばかり
遠回りした帰り道あんなに時間を費やした日々だったのに
こんなにも見晴らしの良い寂しい土地が広く続いているよ
あの頃の外灯の頼りなさがなぜか温かく嬉しかったのにね
とても明るくなった街の灯は白く冷ややかで逃げたくなる
狭かった道みんな帰りを急いだ道こどもも大人も自転車も
誰かとなにかとすれ違った迷い道ねこも影法師も軽やかで
いろんなことを考えながら自分を見つめなおしていたよな
くねくねくねくね遠回りそれがいつしか直線ですぐの家路
なんでこんなに無駄が恋しいの?
なんでこんなに便利が切ないの?
割れた心が治る時間もないままに闇夜にかわり涙は枯れた
せめて月か星空でもあればいいのにどんより雲で明日は雨
詩 マァーヤ @maxarya
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