わたしは歩きだす
古 散太
わたしは歩きだす
これまでに経験のないことは恐ろしい
知識や情報があっても未知は怖いのだ
それでも人生という時計は止まらない
未来だと思ってた場所へ連れいかれる
そこは明るいのか暗いのかも分からず
善意が満ちてるか悪意が溢れてるのか
考えれば考えるほど先行きは曇り空だ
わたしの未来は天国なのか地獄なのか
鳥たちが唄っているのか屍の山なのか
そんなふうに考えていると次の一秒が
大きな口を開けた洞窟のように感じる
でも止まるという選択肢は存在しない
いつまでもどこまでも前進するだけだ
そんなことを考えてるわたしは幸せか
周囲を見てみれば誰もが向かい風の中
コートの襟をを立てて早足で進んでる
地下道の入り口に吸い込まれる人たち
赤信号で足止めされてしまった人たち
道端にうずくまり世の流れを見てる人
軽い足取りで空中を舞うように進む人
わたしは今どんな人なのだろうと思う
どれだけ考えても何もわからない未来
きっかけですらも見つかりそうもない
だったらもうあとは踏みだすしかない
それができるかどうかなどわからない
納得できないままあきらめたくはない
自分の心の指し示すまま生きていたい
わたしが見ているのは望んでいた未来
経験不足は様々な可能性がある証拠だ
未知は恐れるばかりではないはずだし
人生はいつでも私の背中を押している
そうんなふうに考えれば案外悪くない
幼いころに見た未来の夢を思い出して
前に一歩足を踏みだすことができれば
ほんのすこしだけ本物の勇気があれば
世の中の流れはあくまでも多数決だし
周囲の人がどうであれ個人の選択だし
わたしが何を伝えても変わりはしない
だからわたしはわたしの世界を生きる
自分の信じてるものを愛して追うだけ
心は裏切らないからわたしは歩きだす
わたしは歩きだす 古 散太 @santafull
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