第8話 決着


「喰らいなさい、学園の敵! 全部お前のせいです!」


『やめて! たんま! 包丁はマズイ!』


 再びディレイアッパーをしてきたので攻撃をする前にファイヤーボールを当てて、怯ませると胸に蹴りを入れて、溶鉱炉のある開発棟に向けて吹っ飛ばす。


「修練院と東校舎が……。あ!」


 当たり前のように先にあった修練院と東校舎がネオオークが倒れたことで潰されて崩壊すると、ユーパイセンが転けてパンチラした。

 左目がパンツを目視し、右目が正面モニターに固定され、各々別々に稼働する。

 白か。

 ラッキースケベに対応するために思いがけず武術の奥義である散眼を習得してしまった。

 愚地独歩ごっこが捗りそうだな。


「あと少しでホールインっってとこか」


 開発棟はもうすでに見えているし、うまい具合にあと一回吹っ飛ばせばいけそうだ。


『だから勘違いって言ってんじゃん! 殴るよ?』


 ファイヤーボールをぶつけて怯ませようとするとネオオークの目の光が燃え上がるように増し、熱排気器官各部がオープンして蒸気を排出し始めた。

 ブチギレモードことオーバーリミッドを発動したようだ。

 発動中に怯まなくなり、若干のスピードアップと技が突進とサマーソルトの二つ増えるだけなのでどうということはない。

 先ほどのように避けて、誘導すればそれで終了だ。


「学園長、あれ……」


「うん?」


 早く来なさいよと思っているとユーパイセンが呼ぶので片目だけ動かして見ると、彼女の指の先に逃げ遅れたらしい幼い平民の生徒が見えた。

 全員避難させるように言ったのに適当な仕事したようだ。

 見ちまったものはしょうがない。

 周りを破壊する避ける立ち回りをやめて、若干リスキーだがこっちから攻めて溶鉱炉に一発で落とすことにするか。


「なんということですか!? 生徒の危機です!教育者として生徒を危険に晒すわけにはいきません! しっかり捕まっててくださいよ!」


「は、はい!」


 ポイントを稼ぐために生徒のためアピールをして、ファイヤーボールを逆噴射して爆発させて勢いをつけて突撃する。


「きゃああああああ!!」


『背面軽度損傷』


『マリア、俺真人間になるからさ! 見捨てないでくれよおお!!』


 腕を自由にさせたままだとタコ殴りされるので腕を押さえつけると地面に向けてファイヤーボールを打ち込み、爆発させネオオークごと宙に飛ぶ。


『腕部負荷許容値超過。45秒後に自壊します。胸部、脚部軽度損傷』


 俺の予想ではこのまま落下していけば、ちょうど溶鉱炉にいくはず。


『45、44、43──』


「すいません! 学園長! これ以上踏ん張れません!」


「おふ!」


 空中で回りながら落下して行くと屋根を突き破って溶鉱炉がこんにちわと同時に、ユーパイセンの齢12とは思えないデカケツが俺の股間にダイブしてきた。

 パイセンが屈んだ姿勢なのでなんとか視界は確保されているが息子がマズイことになっている。

 このままでは淫行教師になってしまう。


『30──両腕部自壊。パラディン中破』


『ワンチャン! まだ人間としてワンチャン!』


 息子が危機に陥るとパラディンの腕が予想の30秒早く壊れ、空中で自由の身になったネオオークがサマーソルトを放ってきたので残った右足をぶつけて相殺するが性能さから押し負けて空中で回転させられた。


『右脚部損傷甚大』


「ピンチはチャンス! うおおおお! う、いく……逝けえええええ!!」


 回転してついた勢いを活かして踵落としを放って溶鉱炉に叩き落とす。


「ふう……」


 溶鉱炉の縁に着地するとネオオークが沈んでいく様を見て一息つく。


「学園長、訓練用の魔人のパラディンで魔人を倒すなんてすごいです! 今までで聞いたことがりません!」


「限界までパラディンの性能を高めてくれたあなたのおかげでもあります。我々の勝利です」


「学園長、偉業を達成したのに落ち着いてますね。あ……。すいません……。学園がこんなになってしまったのに……」


「生徒が無事であれば俺はなんでも構いませんよ。とりあえず誰にも怪我なく済んでよかったです」


「学園長……」


 俺が気休めを言うと感動で前が見えねえと言う感じでユーパイセンが涙を流し始めた。

 ええ子じゃあ。

 さて色々とスッキリしたしパンツを取り替えに戻るとするか。






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