第2話 魔透鏡
あれから1週間が過ぎた。
VRMORPG『デモンズコア』の悪役令息マウント・ボンボンに転生した時はどうしたものやら思ったが今は至って平穏だ。
よくよく考えれば主人公に成敗されるのは「平民のくせに生意気だぞ!」とか身分マウントをとって露骨な嫌がらせをしたことで私怨を募らせたことと平民虐殺とかして周りのヘイトを集め過ぎたことが原因だともうすでにわかっているのだから要はそれを避ければいいのだ。
俺は学園長なので学則に平民と公平にとか盛り込んで、平民と仲良しアピールして主人公にゴマ擦っとけばいいだけなのでそう難しいことではない。
唯一の問題としてはもうすでに平民相手に差別的言動をしているらしく、イメージアップに時間がかかるくらいだ。
まあ成敗されるのは今から5年半くらい後のことなので流石にそこまでにイメージアップできないことはないだろう。
とりあえず今はイメージアップするにもこの世界のことを思い出さないことには始まらないので
「マジでマジックミラー号みたいだな。まだ使われてないよなここ」
確かここは本来ならマウントを成敗した後に解放される場所で主人公がヒロインの一人がズコンバッコンするイベントが発生する場所でもある。
学園長秘書から聞いて初めて知ったがここはズコンバッコンするために作られたわけではなく、代々学園長を歴任するボンボン家のものが教育のノウハウを学習するために作られたものということだ。
確かに教室の様子が一望できる上に、マイクのような魔道具でも設置されてるのか講師の声がはっきり聞こえる。
生徒の反応と講師の言動を悟られずに見れるので新人教師には眉唾ものだろう。
『──しかして我々人らは魔人たちによって虐殺され6分の1まで人口を減らしたのです』
マジックミラー部屋に感心して授業を見ているとこの授業がハズレだと気づいた。
歴史だなこれは。
聞いたところ内容覚えてるし後回しでいいな。
話しているものは捏造された偽の歴史でデマだし。
終盤で実は今生きる我々が魔人で魔人と魔物だと思ってたものが人の成れの果てだとわかって主人公たちがなんてこったパンナコッタするのだ。
他の授業を見に行くか。
ボンボン家のものしか知らない隠し通路を通って他のマジックミラー部屋に向かう。
「うん!? 誰もいないはずの部屋から波動を感じる!!」
目先のマジックミラー部屋に行こうと思うと部屋がガタガタと震えているのを発見した。
これはまずいです。
おそらくエロガキが忍び込んでマジックミラー号しています。
まったくけしからん。
神聖な学舎でエロいことするなんて教えはどうなってんだ教えは。
とりあえず眼球でRECした後に停学処分にするか。
REC!
REC!
REC!
「学園長、緊急事態です。こちらに」
性義感からマジックミラー部屋に忍び足で入ろうと思うと学園長ミユキさんに声をかけられた。
緊急事態……。
こんな時に……。
不服ではあるが諦めるしかないか。
げんなりしつつミユキさんに続いて元来た道を戻ることにする。
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