慟哭のカウンター

【元世界ランカー vs. 家族を人質にとった巨悪の御曹司】

七年前、ドーピングの濡れ衣でボクサーとしての誇りを奪われたケンジ。その汚職の裏には、大物政治家の息子・シンジョウ・タクミがいた。

失意の底にあったケンジの元に、タクミに娘を殺された男が現れる。そして届いた、タクミの秘書からの冷徹な脅し。 「会長の御子息を勝たせて差し上げなさい。…ご家族は、お元気にしていらっしゃいますか？」

巨悪のシナリオに乗った『敗者』を演じることを強要されたケンジ。だが、彼の心には、家族への愛と、リングの魂を汚された怒りが煮えたぎっていた。

第7ラウンド。運命のパンチをかわした瞬間、七年間の屈辱と贖罪のすべてを乗せた**「慟哭のカウンター」**が炸裂する――。 個人的な復讐は、いかにして国家レベルの汚職を…続きを読む