第3話 食卓

暗夜が迫る、侵略してくる

自己否定は遠くから、私の喉笛を狙っている


声を聞く耳を失った。部屋の調度は、全てよそよそしい


自己否定の言葉が、

私の喉元を締め始める


虚栄もあった

それは偽りの自己肯定

誰もいない広間

ぬるい玉座に一人ぼっち



虚偽へと耳を傾けるな、

そちらの方へと身を固めるな


私自身を愛する言葉

いつも、何度でも、

耳元にあるその声に澄ませ


その声は夜でもお前を連れ出すだろう


どこか近い灯りに誘う

あたたかい食卓がそこにはある


一人でも、大勢いても

お前一人分の食事は、

ちゃんと用意されている

それを食って、眠ればいい


安らかな眠りが、お前を待つ

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