桜とはじまり
4月はめんどくさい。
自己紹介に学校説明。身体測定に学級の役割決め。簡単なテストに長いアンケート。授業じゃないだけましなのかもしれないけど普通にだるい。
やっと昼休みになった。
「なあ、海崎、一緒にご飯食べよ」
隣にいた海崎をみると、仲良さそう話しかけられていた。佐藤晴希(さとう はるき)だ。前髪を上にあげ、ヘアピンでとめている。高城がいうにはこれはポンパドールって髪型らしい。いかにもチャラくて平成男子って感じだ。けどイケメンだからそれはもう似合いすぎている。海崎は佐藤と仲良くなっていた。
「ねぇ悠真、一緒に食べよ。お昼」
といっていつものように高城がお弁当を持ってきた。
「まって、俺4人で食べたい」
と、海崎が言う。
「えっいいねそれ、みんなで食べよ」
ということで佐藤の賛成により4人で食べることになった。
「えっまじ?俺の中学そんなのなかったんだけど笑」
「は?ふざけんなよ、なんでこっちにはあるんだよ!」
「海崎の中学やばすぎ」
なんて高城と海崎が仲良くなって必然的に俺は佐藤と話すことになった。
「佐藤は中学んとき何部だった?」
「あー、晴希でいいよ。俺も悠真って呼ぶからさ。部活かぁ、サッカーだったな」
「え、マジ?俺もサッカーだったわ」
「がち?高校もサッカーにすんの?」
「うん」
「じゃあ同じ部活になんね!改めてよろしく」
思ったより仲良くなれそうな人だ。高城と同じように基本笑顔だが、あいつよりいろんな顔をする。ひとつひとつが大袈裟なほどリアクションしてくれるから話していて楽しい。
・・・放課後・・・
そろそろ部活を決め始めるらしく、今日から一週間、部活見学がはじまった。もちろん、サッカー部に入るつもりでいた。予想外だったのは
「俺と悠真はサッカー入るんだよね、な、悠真」
「俺もサッカー入るつもりだったんだけど2人と同じになるね」
「え、高城も?」
「がち?俺だけ1人?…じゃあ俺もサッカー入る!!」
と、いうわけで仲良し4人組は全員サッカー部に入部することとなった。
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