第43話 袋いっぱいの提出


ギルドへ入ると、朝の受付は冒険者でごった返していた。


アキトは肩に担いだ袋を受付嬢セリアに差し出す。


「素材の売却、お願いします」


「はい。……って、え?」


セリアは袋を受け取ってから、

明らかに“重すぎる”ことに気づき、顔をしかめた。


口を開けて中を見る。


「……こんなに!? 全部スライム核!?」


周囲の冒険者が一斉にこちらを見る。


「おいおい、核の山じゃねえか」

「しかもでけぇの混ざってるぞ」

「昨日の新人だよな? どうやって集めたんだあれ」


ギルドの空気がざわざわと揺れる。


セリアは慌てて叫ぶ。


「か、鑑定班! すぐ来てください!!」


アキトは少し気まずくなりながら笑う。


(……そんなにヤバい量だったか……?)


鑑定班の職員たちが駆け寄り、袋の中を覗き込んだ。


「数……30以上?」

「いや、もっとだ。大核もある」

「こいつ、本当にひとりで狩ったのか?」


その視線にアキトは肩をすくめた。


(……水魔術の練習も兼ねてたとは言え……

ここまで驚かれるとは)

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