チョコバナナと罪
まもる
1
夏休みの大学生のなんてことないある平日。家の最寄りから数駅で着くこの駅は都会的なものに溢れていて、何回訪れても飽きることがなかった。私たちと何ら違いがないように見える関係の組が大勢いる。今日は一人きりでなく、二人組の役であった。相手の彼は公立中学校の同級生であって、共に実家住みだから近くのファミレスでも良かった。しかし、この駅も彼にも滅多に出合わせることがなかったのでせっかくだからとこの中心地を待ち合わせにしたのだった。
午後二時、二人はすんなり駅で再会した。そのまま私が行きたい、と伝えていたカフェに二人で入った。店内の奥の方に案内され、席に座った。思えば母親や同姓の友達と何回か訪れたことがあったが、こんなに奥まで進むことになったのは初めての気がした。周りは男女二人組ばかりであって、そのどの人も落ち着いていて熟成された関係を思わされた。どちらも浮わついて焦ってる部分が少なくともある、一年と半年振りに会った私たちは場違いであると感じた。
私たちはさほど悩むことなくそれぞれ飲み物とスイーツを注文した。何回かこのカフェに訪れたことがある、と話した私に「自分あまり来たことなくて、おすすめはある?」と彼は聞いてきた。言葉に迷わず、世間でもイメージの強いであろうここの定番パンケーキを紹介して、彼はそれを注文した。そこで私は心の中で空豆程の大きさで、私に判断を求めないで、と思った。なんだか、「普段あなたは何を頼むの?」と聞かれたような気持ちになってしまったことにモヤモヤした。
久しぶりに会ったが、会話に困ることはなかった。大学やバイト、趣味などに回せば、話題は尽きることはないと思われた。それぞれ私たちに共通点はないから、違う生活を持つ人との話はどれでも興味深くて聞いていて飽きなかった。相手が知らないことについて教えるように話すのも、楽しかった。中学の同級生であるが、昔話はあまりしなかった。今でもそうであるが、より未熟だった頃を思い出すと恥ずかしくて仕方なくなる。なにより、その時私が彼をどう思っていたかについて話すことになんてなったら、なおさらだ。
注文したものが届いたとき、飲み物についてくる二袋の豆菓子が一つの皿に乗せられていた。それを見た時、本当に居たたまれなくなった。気づいてないようにした。今まで親と友達と来たときには、確かに別々だったのに。異性と二人組の役だからなのか。結局その場では豆菓子について話さず、二人とも終いには店内で食べずに持ち帰ることにしたのだった。また、彼のパンケーキについていたかわいらしいさくらんぼは、食べるタンミングを失ったのか、残されてしまった。現在のことについてもどうしても気恥ずかしくて、食べているものにも感想が言い合えない。相手の行動にも目を向けられない。私は他人の気持ちを慮ることができないのだった。
彼との会話でずっと心に残ることとなったのはお祭りの話だった。
「もうここ数年、夏祭りには行ってないだよなあ」
これは事実だった。最後に行ったのは、中学二年ぐらいのときではなかろうか。
「僕は最近、友達と大学近くの夏祭りに行ったよ」
「いいなあ、楽しそう。何か食べたりした?」
私には、ずっと蒸し暑い夏に人々がひしめく祭りは楽しめることはないと思えたがそう返した。
「焼きそばとか、チョコバナナとか」
懐かしい概念を聞いた気がした。
「祭りと言えばチョコバナナだよね、屋台価格でとんでもなく高いけど」
「そうなんだよ、そうであってもやっぱり買っちゃうんだ。案外おいしいし」
こういうところが好きだな、と思った。それでも、私は絶対に買うことはないだろうと思った。祭りの屋台で卒業したものの早さ順は、お面、チョコバナナ、綿あめだった。子供ながらにも見るからに単純な製品に、屋台だから、という理由で普通よりも高くつくのが嫌だった。
解散するため、私は伝票を持ってレジに出向いた。前に彼とお茶をしたとき、どうやって払うか結構な時間悩んだものだった。あの頃は、他人と食事するのも、支払いをするのも経験がほとんどなくて、どうすれば良いかうだうだしてしまった。その時彼は奢るよ、と言ってくれたが、私は払わせるのが申し訳なくて、レジで会計別々にしてもらった。
今回は私が先導を持って、スマートに終わらせようと思った。
「会計お願いします」
伝票を差し出して店員に言った。
「○○○○円でございます」
「会計別々でお願いします」
言ってから、始めに言えば良かったかもと思った。それと同時に、この店員は私たちの関係をどう思ったのか不安になった。楽しげにしていた男女が会計を別にすると、隙間から漏れ出た余所余所しさがどんなことよりも一層強まるのを感じた。
帰りは一緒に電車で帰ったが、帰宅時間帯である故のぎゅうぎゅうで静かな車内であったため会話はなかった。改札でじゃあね、と言い合って別れた。私はロータリーを見渡すためのガラス窓から、迎えは来ないのに流れる車をじっと見下ろすことをしていた。夏で日が落ちるのは遅いはずだが、すっかり辺りは暗闇で包まれていた。様々な大きさの光の粒がのろのろと蠢いている。今日彼に会えて、満足した。
私は最寄り駅反対口のスーパーで、午後五時から十時までバイトをしている。この大学生が多く働く時間帯の仕事は、掃除、品だし、値引きくらいしかない。そこまで大きくないスーパーであっても商品の数は膨大であるため、部門ごとに分かれて面倒を見る売場が決まっている。私は日配部門として、そこまで足が早くない商品を扱っている。掃除、品だしは毎日決められた同じ作業の繰り返しだ。
値引きだけは別である。賞味期限が近い商品を日ごとに段階的に割引シールを貼って値引きしていき、廃棄ロスを防ぐ。値引きをするべき商品は日によって異なる場所にあるため探さなければならない。奥の方に押し込まれていて、見つけにくいことがあるのが厄介だ。
肉や魚の加工食品は頻繁に食卓に並ぶ必需品であることが多いので、日付が近くなるまで余ることはほぼない。ご飯のお供として名高い、納豆や豆腐、漬物においても同様である。
誰もが毎日食べるということはなく、そのまま置いておいたらほぼ確実に売れ残ってしまうことが多いのがスイーツ系であった。スイーツは娯楽品であり、食事の付属品である。あってもなくてもいい。食べなくても問題は起きないが、食べたら少し幸せになれる。
取り扱うスイーツには、シュークリーム、ロールケーキ、エクレアなどがある。生の果物を使ったプチパフェやミニタルトはそれらよりも足が早い。そんな中に、チョコバナナもあった。
チョコバナナは売れない物の常連であった気がした。そういうのも、私が全く需要を感じていないからかもしれない。売られているチョコバナナの種類は意外にも豊富である。10センチほどの小さめのバナナに、ほろ苦チョコがかけられたもの、甘酸っぱいちごチョコがかけられたもの。バナナ輪切りにチョコがかけられた上にカラースプレーがまぶされたもの7個入り。これらは商品の多様さに貢献している。
初めて売場を見た時、チョコバナナがあったことに驚かされた。チョコバナナとは、ありきたりな組み合わせの癖に家で作るのは手間がかかるから、屋台でのみ食べられるお楽しみであることに価値が生まれるのではないかと思っていた。買って家で食べられるなら、屋台で買う必要はないし、そうであったらチョコバナナの存在は必要ないことになりそうだ。
そもそも誰が買い求めるのか、想像できなかった。やはり祭りに一番近いであろう子供だろうか。独身女性か男性がチョコバナナを買って食べることはあるのだろうか。早めに祭りのチョコバナナを卒業していた私としては、そんなことないように思えていた。
彼と会ってから初めてのバイト。基本一人で仕事をする。気負いなく続けられている要因である。賞味期限のチェックをしに売場に出ていく。その際に台車を用いる。上下二段の棚があるため、上に値引き機械を置き、下にかごを置き割引シールゴミを入れる。
この日も、だろうか、チョコバナナは今日日付なのにまだ売れ残っていた。彼の思いを聞いてからだからか、チョコバナナは特別なものだと思えた。ほろ苦チョコがけバナナが一つ。とりあえず割引シールを貼っておかなければならない。この時間になって残っていても、半額にすれば大概売れるのだ。
そこで、ちょっと思い留まってしまった。彼がどうしても食べてしまう、チョコバナナはどういう味だったか思い浮かべられないのが、思考にモヤがかかっているようですっきりしなかった。食べて、知ってみたいと思った。
私はそれをすばやく下段のかごにゴミと紛れさせるようにして見えないよう隠して、バックヤードに戻った。
今の時間帯、私以外にバックヤードにある日配冷蔵庫に立ち入る者はいない。在庫商品が両壁側に敷き詰められるようにして置いてある。奥に細長い作りになっている。冷たい中、それを持ち込んで眺めた。
「これが彼のチョコバナナかあ」
心の隙間から嬉しさが滲み出てきてニヤニヤしてしまった。ほんの少し、下ネタ要素があるなと思ってこういう所も離れる原因になったのかもと思った。
さて、これを本当に食べるか否か。まだ、掃除と品だしが残っているため作業しながら考えようと、奥の方の見えにくい場所にそれを置いて冷蔵庫を出た。
店の商品をこっそり食べるのは犯罪か?、犯罪である。閉店時間になっても残っていたとするとその商品は廃棄になる。その際に限ってはまあ、許されることもあるかもしれない。まだ売れる可能性があるものを食べるという勝手な廃棄をすることは、常識的に考えてやってはいけないことだ。
こんな軽犯罪をやるかどうか悩むことになるなんて思ってもいなかった。このスーパーで働き続けて早一年。無断欠勤はおろか、遅刻も一度もしたことがない。余計なことはせず、やるべき仕事を真面目にこなしてきた。
食べている姿を見られなければ、私が商品を食べたということは誰にもわからないだろう自信はそこそこにある。まず、おそらく、いやきっと、裏にも冷蔵庫にも監視カメラはない。事務所で店長が何十個もある監視カメラ映像を操作しているのを見ていて、この裏が映る画面はなかった。そして、ここの商品管理方法にもポイントがある。商品はレジを通されたものの売上個数や額が記録される。賞味期限切れになったものは特に記録することなく廃棄される。なし崩し的になくなった商品は廃棄されたということになる。
いち短時間大学生バイトが見れる狭い世界からの考えである。見えないだけで、本当は従業員内での犯罪がわかるようなシステムになっているかもしれない。しかし、私の目に映らないものはないもの同然である。ばれないと思ったらばれないのだ。第一、もう売場からかっさらってきてしまっている。もう引き返しても犯罪でないとは言いきれない状態にある。とかいう論理からより、何より湧き出て止まらない興味から、やはり食べてしまおうと思った。
バックヤードは売場に比べて極端に薄暗い。最近店長が変わったことで、節約に関してうるさいことを言われるようになったためだった。
辺りに人がいないことを確認して冷蔵庫の扉を閉じた。念のため扉側に背を向けて袋を開け、中身を取り出し口にした。咀嚼して、なんてことないチョコバナナだと思った。チョコとバナナを一緒に食べているな、という感じ。表面のチョコはかぶりつくとぼろぼろ剥がれていった。食べにくいけど、チョコバナナの体を為すには必要な要素である。小さいから三口程で食べられそうだ。これといった特別な味に感じられることはない。でも、彼が食べたものを食べるという行動で精神的欲求を満たせることに大いなる価値がある。
犯罪は一瞬であった。私が悪人であったのは1、2分間だけであったように思えた。後悔はなかった。この日、やりたいことを流れの中でやったまでだ。
その後、また仕事に戻ってやるべきことをこなして、いつものように退勤した。
別のバイト出勤日。今日日付の輪切りチョコバナナが一つ残っていた。そして、また食べてみようと思った。今回はおいしいと思うことができるかもしれない。前回はおいしさを感じとる細胞が上手く機能してなかったのかもしれない。また、どんな味であったか忘れてしまった。
見つけてから手に取るまで一瞬であった。組み込まれた手順であるように淀みがなかった。
このようにして、今日日付のチョコバナナを発見したら冷蔵庫で食べることを繰り返した。およそ三回の出勤に一度の頻度であった。
私と言えば、毎日彼のことを考える瞬間がある。それは誰も知らない、誰にも知られてはならない。私は彼の感性が好きでそれ以下でもそれ以上でもない。しかし感性に惚れたならばそれまでだ。それは失われることはないだろうから。
彼の感性とは、彼の純粋な意思のみによって動かされなければならない。
屋台のチョコバナナを食べることだって
夕食代を使って業スーで焼きそばの材料を買って作ることだって
アニメに影響されてキャンプを始めることだって
名付けた犬の名前がクーであることだって
動物が好きだから獣医になりたかったことだって
コーヒーが好きだからカフェインの構造式をアイコンにしていたことだって
空想科学読本を読んでいたことだって
結末が曖昧な映画が好きなことだって
友達と温泉旅行にいくことだって
全部。儚くてきれいで美しいと思っている。私にはないものだと思っている。しかし欲しいとは思ってない。持っていないから、知りたくて、触れたい。
社会の海を自由に泳ぐ魚であって欲しい。そういう自然状態を観察したい。私のことを気にしないでいて欲しい。だけどたまには海面から顔を出して、乾いた空気の中にいる私にその暮らしを教えて欲しい。そうすることで、私は満たされる。
私は彼とどうにかなりたいのだろうか。好きだ、と思った彼は私が近くにいないものだった。私と深く関わったら好きな彼はいなくなってしまうのではないか。だからか、私のことを深く知らないままでいて欲しいのだ。
私は彼を認識し始めた頃を思い返すのが好きである。ある初夏に、私が一番窓辺で席が隣になった。地理の時間にノートをとる彼をちらりと右目で見てみて、変な所で改行し続けていたので気になってしまった。ページ一行で済むはずの文でさえ途中で改行していた。真面目にノートを書く姿とやっている行動の奇妙さのアンバランス具合に思わず笑ってしまった。
「なんでこんな所で改行してるの?」
「リアス海岸を作ろうと思って」
平然と戸惑いなく返されて、私は言葉に詰まってしまった。理由などないと考えていた。特に考えず、そうなんだ、とだけ返した。一人心の中で意味を咀嚼しようとして、今日は東北の地形について学習をしていたことを思い出した。
授業を受けながら地形を作り出していたのだった。このとき彼は、窓から流れてくる空気を潮風だと感じていたのだろうか。
夏休みが終わってしばらくしたバイト出勤日。この日は特に、お腹が空いていた。1限から始まる授業に間に合わせるため、手軽で少量の朝食を掻き込んで家を出た。昼休みには次の授業で行われるテストの勉強をしていたので、昼食を取らなかった。午後の授業を済ませた後、そのままバイトに来た。
空腹で気がそぞろであった。解決するには何か腹に入れる必要がある、そのための品物はここ、スーパーにある。私のために、今日日付のチョコバナナが残っていることを確信していたし、実際一つ残っていた。輪切りチョコバナナを目にして、救われた!、と思った。今までの意味もないような摂食行動は、このような日に罪悪感を感じずに腹を満たせるようにするための準備期間であったと結びつけられた。
私はそれをかごに入れ嬉々としてバックヤードに戻ってきて、シールゴミを片付けていた。そこで同部門のパートさんがこちらの方へやってきたのでびっくりした。すっかり忘れていたが、今日は午後便の到着が一、二時間遅れたため昼のパートナー一人が残業をして商品の搬入及び在庫管理、品だしをしていたのだった。パートさんの視界に対して、例の物はずっと下の方にあるので目が合うことはないと思われた。だが、見つかりませんように、と願いながらシールゴミを無駄に強く握りつぶしていた。
「バイトさん、これ何?」
空気を切り割いてこちらを責めるような言葉が飛んできた。近くまで来たパートさんはかごの中のチョコバナナを上の台につまみ上げ指で示して言った。
「すみません、置き忘れてました。売場に戻してきます」
やっぱり見つかってしまった。焦りながらも咄嗟に答えてすばやくその場から離れようとした。
「待って。それ本当?」
私を引き留めたパートさんは訝しむ目を隠そうともせず正面から向き合って、下を向く私の目を強い眼光で捉えていた。明らかに、私が恣意的に裏に持って来たのを確信しているのが伝わってきた。私は謝罪が早すぎたのが裏目に出たか、と後悔した。あまりにも躊躇がない言葉は用意していたと思わせる。今度はたっぷり一呼吸置いて答える。
「はい」
もう一度、くどい言い訳しても良かったが、まどろっこしいのは嫌いだ、という一心から一言に賭けた。そしたら落ち着いてきて、相手に目を合わせることができた。
「もう長いんだからさ、気を付けてよね」
また、相手も一呼吸分置いてから、投げつけるように言葉をかけてきた。ハア、と短くため息をついてパートさんは作業に戻っていった。対して私は未だかつて経験したことがないような緊張に襲われ続け、頭がぼうっとしていた。何かやらないと、とわざとらしく他に置き忘れた物がないか確認しているような動作をして、その場をしのごうとした。
パートさんが帰ってから、私は懲りずにまた売場からチョコバナナをかっさらってこようかなと考えた。自分の計画が完遂されなかったことに不完全燃焼感があったし、腹が減っていることには変わりがなかった。さっきまでは本心からパートさんに怯えていたが、今では余計なことをした邪魔者に思えていた。
そこで私はなんでチョコバナナに固執しているのかわからなくなっていた。そもそも私はバナナが好きだということはない。ねっちょりした感触がしつこく舌に残る感じが嫌で、自分から進んで食べることはない。チョコバナナとはあるが、大元は全く別々の食材でありそれが完璧な組み合わせで混ざりあっているとは思えない。
売場にはより魅力的に映って万人が気に入るようなシュークリームやロールケーキ、プチパフェ、ミニタルトなどがあるのに、なぜそれを選ばないのか。どれを取ったって、同じ大きさの犯罪であるのだからより好きな物、美味しいと感じる物である方が、小さな箱庭の中でも幸せを得られるだろう。
そして、売場からちょろまかしたとして、この店内で消費する必要はない。持って帰れば、包装ゴミもでないのに。今までずっと店の裏側で食べてきた。今日のみを除いて、空腹でないのに摂食行動をもたらしたのだった。家でやることでは意味がないのかもしれない。
行動を起こした回路は倫理から外れていて、自分で納得できることはない。その時やりたいことを流れの中でやったまでであった。だからなのか、チョコバナナを食べることも、彼のことを考えるのも、確実な意思では止められないのだ。
ちょっとしてから売場に出てみて、三割引までにしておいたチョコバナナが売れていたので落胆してしまった。まあ、誰か求める人の手に渡ったのならそれでいい。チョコバナナだって、それを望んでいる。そしてあるものを個人の手に入れるのならば、身を削って金なり何なり払ってもらわないと何も始まらないのだ。
今日はどこかで夜ご飯を買って帰ろう。食品に囲まれたスーパーの中で思った。机上に置いてあるものを掴み損ねたような、やるせない悲しさがあった。
チョコバナナと罪 まもる @16716482
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