兵士となった少年は、母を守るために戦った。
砦が陥落し、死を待つ少年の顔を、敵兵の一人が覗き込む。
「ずいぶんと背が伸びたな」
少年の命を拾った敵兵は、かつて一度だけ家を訪れた男だった。
今まで知らされずにいた真実が、波のように少年を呑み込もうとしていた――
戦場で紡がれる家族の物語。
少年は再び走り出す。
行き先は「故郷」ではないけれど。
そしてこの物語は、色彩の美しさも魅力のひとつだ。
「金色の鳥がたくさん飛んでいるような夕焼け空」から始まる旅が、最後にどんな色で終わるのか。
ぜひ見届けてほしい。