医療現場での再会から始まる、離れられない想いと救済のボーイズラブ

エリート研修医の堅祐とマヤのBL。出会いはゲイバーで、当時医大生の堅祐はマヤの魅力に惹き込まれていきます。が、マヤは突如姿を消してしまいます。この頃から堅祐は、すでにマヤを想う一途なオーラを出していましたね。

晴れて研修医になった堅祐は職場で看護師の真弥に出会うのですが、なんと彼はゲイバーのマヤでした。どんな人と付き合ってもマヤを忘れられなかった堅祐は彼に猛アタックします。すれ違ったり求め合ったりと、じわじわと距離を詰めていく様子に、先が気になって――気づけばすっかりハマっていました。病院の仕事の合間を使ってやり取りする流れには、毎回ドキドキさせられます。

真弥は口では堅祐にキツいことを言いますが、本当は彼のことを心から想っていて、そこが分かると……胸がきゅっとなるのです。さらにいつも堅祐の背中を押すような真弥が、彼に甘えてめちゃくちゃにしてと涙ながらに言うところも、普段見られない姿だからこそぐっときます。

職場の緊張感の合間の色っぽいシーンも見どころです。誰かが来るかもしれないヒヤヒヤに耐えながらというのは、読んでいるこちらも興奮してしまいそう。
そんな真弥が家などで堅祐に愛されるところは、かなり色気があり美しいです。堅祐が夢中になるのもわかります。

二人とも家庭環境がちょっと複雑で、苦労もしています。向き合って背負った傷を癒やし合う――そんな関係はボーイズラブというより人間愛のようなものを感じます。
同じように辛い思いをしているからこそ、支え合える二人の関係は尊い。そんな彼らをぜひご覧いただきたいです。

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