【編纂委員会付記】 本映像は2026年3月15日、SNS「X」に一度投稿されるも、暴力的内容によるポリシー違反として約90分後に削除された。その後、第三者による再投稿が確認されたが、災害発生後のインターネット停止により閲覧不可能となっていた。

本映像は2037年、隔離地区外に残されていたノートPC（旧式OS）のローカルストレージから偶然発見・復元されたものである。投稿者および撮影者は不明だが、映像内の服装・装備から、国連関係者である可能性が高い。 映像中の音声は編纂作業のため、判別可能な範囲で日本語に翻訳済みである。一部、少数部族語と思われる発話については翻訳不能。

■ 映像記録 書き起こし（抜粋） ※通信環境不良により一部映像・音声欠落あり ※映像全長：1分57秒

【0:00〜0:12】

［画面が揺れる。撮影者が走りながら住宅街を移動していると思われる。遠方で破裂音と怒号。］

［炎上する家屋が映る。屋根が崩れ、黒煙が上がる。］

【0:13〜0:27】

［別の建物の前庭。家具や生活用品が散乱。周囲に人影は見えない。］

撮影者（小声／英語・翻訳）： 「何が起きてるんだ……？」

【0:28〜0:41】

［路地の奥に複数の人影。殴り合いではなく、一方的に何かに群がっているように見える。詳細判別不可。］

撮影者（呟き／翻訳）： 「暴動か？ いや……」

【0:42〜0:55】

［治安部隊の車両らしき装甲車が画面左から進入。武装した治安部隊の兵士が降車する。］

兵士（現地語／翻訳不可）： 「——！ ——！」（制止の呼びかけと思われる）

【0:56〜1:09】

［兵士が前方の“暴徒”に向かって発砲。乾いた銃声が連続。］

［1名が胸部を撃たれて倒れる。］

撮影者（動揺／翻訳）： 「マジかよ、撃ちやがった！」

【1:10〜1:26】

［倒れた人物の体が痙攣しているように見える。兵士は後退しながら銃を構え直す。撮影者に気づいたのか兵士がカメラの方を向く。］

兵士（英語／翻訳）： 「Back! Back! （下がれ！）」

【1:27〜1:38】

［倒れていた“暴徒”が胸部から血を流しながら、ゆっくりと上体を起こす。顔は影に入り確認できない。撃たれた“暴徒”の胸部には穴が開き、裂けた腹部からは内臓らしきものが見える。］

撮影者（混乱／翻訳）： 「なんで生きてるんだ！？」

兵士（叫び／翻訳不可）： 「——！！」

【1:39〜1:57（終端）】

［“暴徒”が完全に立ち上がり、兵士に向かって歩き出す。複数の銃声。］

［その直後、撮影者が急いで退避し画面が大きく揺れる。暗転。］

［映像終了］