第1話 初配信
今日は記念すべき初配信の日だ。
この日に為に女の子の勉強をした。どっかでやらかさないかぎり大丈夫だろう。
結構緊張するな。
俺は自分の頬を叩き気を引き締めた。
「聞こえていますか?バーチャル学園からきました!
│おぉー!可愛い子来たー!
│声可愛い
│キャラデザ的に女子高生かな?
まじで俺声だけだと女に見えるんだ。
「まずはプロフィールを作ってきたので皆に見てもらいたいです!」
│どんな子なんだろう
│楽しみー!
│おぉーちゃんとしたプロフィールや
俺は配信画面に昨日急いで作ったプロフィールを出した。
「さっきも自己紹介したと思いますけど、もう一回名乗ります。凛と導くと書いて凛導みなみと言います!」
│リンドウって凛導って書くんだ
│なるほど!
今のところ順調か?バレる気配は全くしない。
「私の好きなものは甘いもので、嫌いなものはトマトです」
|甘いもの好きなんだ〜!可愛い
|トマト嫌いなのも可愛くね?
|かわいい〜
ちなみに甘いものが好きなのはまったくの嘘である。嫌いなのもは事実だけど。
本当は辛いものが好きだけど、女の子で辛いものが好きなのは珍しいだろう。俺は極力このVtuber界では目立ちたくない。なので、普通の女の子みたいなプロフィールを作ってきた。
俺はその後もプロフィールを元に自己紹介をした。
「それでは今日の初配信もここまで!最後は私と一緒におつみなみでしめたいと思います。それではおつみなみ〜」
なんとか初配信は乗り越えれたな。あ、そうだ。タタッターでどんな感じかエゴサするか。
俺はスマホを持ち上げタタッターを開いてエゴサをした。
どれも可愛いとかばっかで俺が男だってバレてないみたいだな。
エゴサをしていると社長からも個別にメッセージが来ていた。
『初配信お疲れ様。今の所順調のようだな。これからも引き続き女の子として頑張ってくれ』
『はい、ありがとうございます』
『それと早速なんだが、日南くんにコラボ依頼が何件か来ている。あとで内容を送っておくから目を通しておいてくれ』
コラボ?早くね?俺初配信したばっかだぞ?とりあえず見てみるか。
見てみるとコラボ相手はだいたいこの会社の先輩方だった。
なんだ先輩方か。だったら不思議ではないな。
先輩が後輩を気になるのは当たり前の事だ。
どれも雑談やゲームだけだし、コラボするか。
俺は橘さんに返信をしてからすぐ寝てしまった。
今何時だ?
時計を見るともう夕方の16時を回っていた。昨日は初配信とそれまで徹夜やらなんやらをしていたので疲れていたのだろう。
それにしても寝すぎだろ。頭いてー。スマホどこやったっけ?
ベッドから出たくなく、しばらくベッドの中から机らへんを手探りでスマホを探した。
やっと取れたと思えばスマホは通知で溢れていた。
は?どういうことだ?
俺は驚愕しあんなに出るのを嫌がっていたベッドから飛び降りた。
だいたい全部は先輩方からコラボの話だった。
俺がまったく既読もつかなかったので心配されたのだろう。
『俺は先輩方に一斉に溜まっていたメッセージに返信をし次の配信準備を始めた。
百合だけど百合じゃない みーみ @mi___mi
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