閑話
二人と一匹と一人は歩きながらいろいろと話をしました。
「レオーヌ様、最後に酷いこと言ってきたね」
「なんて言われたの?」
「死ぬなら俺達の方がいいとか」
「そっか。私も、彼には死んでほしくなかったから、なんとも言えないかな」
「そう、ですよね。なんであんなこと言ってきたんだろうね?」
「お前達が旅の途中で息絶えると思ったのだろう。国を襲った狼の話、被害者の多くは幼子だ。肉の味を覚えた我が食い殺せば、証拠が残らないということだ」
「ひどいな」
レオーヌの意図を想像しました。
「ルディ、なんで王族の人達を食べるのに協力したの?」
「つい最近食べ損ねたからな。それに、あれらは悪意を持たず、ある意味純粋無垢であり、なかなか悪くない味であった」
色々と言いたいことはありましたが、フォールは修行の意味を疑問に思いました。
「それにしても、俺たちよくあの騎士に勝てたよね」
「数的有利であったからな。多くの動物が狩りの際に群れを成すのと同じように、覆しようがない数の利は存在する。常にとは限らないがな」
ヴァレンティンは数的有利を覆せる強者だったのでは?二人はそんな疑問を抱いていました。
「はぁ」
「リッタくん、どうしたの?」
「俺が殺した騎士のことなんですけど、あそこまで言わなくてもよかったのになあって思って。けど、なんか我慢できなかったんですよね。自分に似ていると思ったから傷つけたかったのか、俺と同じように改善するための行動をして欲しかったのか、励ましたかったのか。殺さなくてもよかったかもしれないけど、革命軍の人達の前に連れて行ったら、お互いにきっと耐えられなかったし。どうすればよかったんですかね」
「リッタのしたことは間違ってないと思うよ。最期に本音で話せたのは、彼にとって救いだったんじゃないかな」
「そうだといいな」
リッタは後悔を少しだけ乗り越えました。
二人と一匹と一人の旅はまだまだ続きます。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます