王権神授の国編・プロローグ
旅に不慣れな二人と一匹は歩いています。
「フォールは魔法どれくらい使えるようになった?俺はルディにしごかれて結構強くなったよ」
「治癒魔法は、結構使えるようになったかな」
「治癒魔法…生物の肉体には自然に治癒をする機能が備わっているというのに。原理も理解できない魔法での治癒など、嘆かわしい」
そんなふうに四方山話をしながら歩いていると、城壁が見えてきます。
「大きな壁があるけどあれが国?」
「歩いてきた方向から考えると、おそらくテールデジュだ」
「テールデジュ、ですか?そこはどのような国なのでしょう?」
「よくある国だ」
説明する気があるのかないのか良くわからない狼の説明を、二人とも気に留めませんでした。
「国に入ったらルディはあまり喋らない方がいいんじゃない?狼が言葉を話したら目立っちゃうから」
確かに、喋る狼は注目を集めたかもしれません。しかし、喋ろうが喋らなかろうが、狼を連れている時点で目立つ以上、どちらでも良いのかもしれません。
「ふむ、別に構わぬ」
結局、国ではルディが喋るべきではないと考えた一行は、城壁にある門を通って入国しようとしました。そんな彼らに声をかけてきたのは、門のそばに立つ常駐の兵士達でした。
「こっちの門を人が通るなんて久しぶりだな。とりあえず通行料を払ってくれ」
「おい、今通していいのかよ」
「お金なんて持ってないよ」
「どうするよ。多少は役に立つと思うか?」
「そうだな。では通っていいぞ」
各々が言いたいことを言い合い、何が何だか分からない二人を置き去りにしたままで門扉は開き、国が二人と一匹を招き入れます。
ここは王権神授説が主張される国テールデジュ、二人はこの国で何を思うのでしょう。
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