閑話
二人と一匹は歩きながらいろいろと話をしました。
「それで私達はあなた様のことをなんとお呼びしたらよろしいのですか?」
「呼び方など何でも構わぬ」
「じゃあ、ルディとかどう?うちの犬の名前だけど」
「失礼でしょ。やめてよ。申し訳ございません」
「…別に構わぬ」
「よし、じゃあ改めてよろしく、ルディ」
「あなた様がよろしいのでしたら私からは何も言うことはございません。よろしくお願いいたします、ルディ様」
無事に呼び方を決めました。
「ルディが大きすぎて街とかに入れないんじゃない?」
「それならば問題はない」
そう言うと、どこからともなく小さな狼が森の主の隣に現れました。
「何これ?」
「分身みたいなものだ」
「すっげー」
「今後はこちらがついて行く」
大きさの問題も無事に解決しました。
「勢いで飛び出したのはいいけどこれからいろいろどうする?着替えとか飯とか」
「そうだね。食べるものは調達するしかないとして、問題は着替えかな」
「巫女の着替えならばいくつか持っている。服は不味いからな。それからお前たち、これからはフードを被り顔を見られぬようにした方が良い。それと家族に手紙でも残したければ書け、渡しといてやろう」
「本当ですか!?ありがとうございます」
「俺はいいや。いつか自分で会いに行くから」
服装と食事、それから家族に対する話をした二人はちょっとだけ寂しくなりました。
「お前達、旅をするなら少しは鍛えるがよい。旅には障害が付き物だ。お前は我が直々に剣術でも教えてやろう。巫女は巫術のみではなく、魔法も多少は使えるようになった方が良い」
「魔法の使い方なんてわかりません。教えてくださるのですか?」
「我は魔法は嫌いだ。自然の摂理に反する」
二人は旅を続けるために鍛えることになりました。
「ルディはなんでそんな喋り方なの?」
「確か二人目か、三人目の巫女が我にこの話し方を教えたのだ。その方が威厳があるとか言ってな」
「へー。その巫女はどうしたの?」
「半年程、話し方を教わった。実に美味であった」
二人は改めてこの人外の存在との価値観の違いを実感しました。
二人と一匹の旅はまだまだ続きます。
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