疑念と処遇
「
「はい。データがあるなら教えてもらおうかなと思ってきたんですけど」
違和感は日に日に肥大化している。
俺は違和感を拭うべく、ギルドのサブマスターであるミナカさんの元を訪れていた。
「んー……データ自体はあるんですけど……」
「何か見せられない理由があるんですか?」
「そういう解釈をしてくれるとお姉さんは嬉しいかなー……」
「そう……ですか……。俺個人としてではなく、
「ごめんなさい! これだけはちょっと難しいですね……。一度
「そうですか。残念です」
「すみません。また時期がくればあるいはということはお伝えしておきます」
それだけ聞くと俺はギルドのサブマスター室を後にした。
ますますわからない。
ギルドに秘密にされるほどの職業をもつ者が何故、弱いふりをしている?
何故、初心者の育成なんてメリットのないことを繰り返している?
俺の胸の中はずっと黒いモヤのようなものがかかっていた。
――――――――――――――――――――――
「ウンランさんの今後の扱いですか」
「そうだ。少なくとも魔王とやらが完全にウンランから離れたと判断するまではあんな危険なものを世に放つわけにはいかない」
「まあそうなるわよね。それで
ウンランが寝静まった夜、俺を含む
議題はウンランの今後について。
そして魔王という存在について。
「実際、魔王はあのぐらいの力なのであればリルとアカネが本気を出せば倒せることはわかった。問題はあれよりも強大になった場合だ」
「別に倒せそうですけどねー」
「あの5倍ぐらいまでなら問題ないですわね。10倍となると流石に骨が折れるかもしれませんわ」
……つくづく規格外だ。
俺とは違って。
「俺が1人で行動をしなければ大丈夫そうか……」
「そうなりますね。ただ私も魔法を封じられると難しくなりますしリルさんも武器を全て取り上げられると流石に厳しいかもしれません」
それは誰だってそうだろうというツッコミを入れそうになるがグッと我慢する。
例え魔法を封じられても、アカネは肉弾戦でドラゴンを倒せるしリルも素手でグリフォンぐらいなら倒せてたような気がする。
「とりあえずだが、ウンランは
こうしてウンランが
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