精霊の泉と仮面の刺客

「もう少し南東に行けば精霊の泉に辿り着けるはずだ。みんな無理をいってすまないな」

「僕は別に大丈夫ですよ。パーティーは一蓮托生なんですから」

「私もレオンさんの考えに賛成です」

「私もレオンの言うことが正しいと思う。パーティーは家族みたいなものなんだから」

「みんな……」


 俺は感動で泣きそうになる。

 一昨日まで1人で向かおうとしていたのがバカみたいだ。

 はじめから正義の信奉スティルジャスティスの仲間を頼ればよかった。


「到着だ……って先客がいる……?」

「本当ですね。ここは人が寄りつかないと言う話をミナカさんから伺っていましたが……」


 精霊の泉に着いた俺達は先客の存在を感知する。

 仮面つけた男女どちらともとれる体つきだ。

 俺は思い切って声をかけてみることにする。

 もしかしたら迷い込んだだけの可能性もある。

 そうだとしたらここはあまりに危険だ。


「君! ここは危ないから帰った方がいいぞ!」

「……」


 帰ってきたのは静寂。

 仮面をつけた先客がスラリとレイピアを抜く。


「みんな戦闘態勢だ。多分ここまでで戦ったどの魔物よりも強いぞ」

「じゃあ遠慮なく! 『星々の輝きを……っ!」


 詠唱を行おうとしたリースに仮面が俺達が反応するよりも早く接近し、レイピアを突き刺そうとする。

 カンッと小君のいい音でレイピアがレオンの盾に弾かれる。


「助かりました!」

「いえ僕も初撃に反応できず申し訳ないです」

「アミル! いくぞ!」

「はい!」


 体制を立て直した俺とアミルで仮面へと斬りかかる。

 いくら俺の職業が全適性オールラウンダーとはいえ聖騎士グランドセイントであるアミルの一撃も乗っかれば……!

 

「なに……!?」


 レイピアで正面から受け止めれば必ずどちらかの攻撃が通っていただろう。

 だが、仮面はレイピアでどちらの攻撃も受け流してみせた。

 そのままその力を利用してアミルにレイピアを突き立てる。

 アミルの体から鮮血が舞い散る。


「クソッ! リースはアミルの回復を! レオン、アミルが回復するまで止めるぞ!」

「はい!」 


 さっきの攻撃が通らなかったイメージが頭に染みつく。

 どうしても頭では攻めないといけないと理解しているのに、体が防御に回るように動かない。


「まずいな……」

「そうですね……。僕達が想定していたよりも強そうです。どうしますか?」

「アミルが回復次第、一度下がった方がいいな。冒険者は命あっての物種だ」


 俺はラルコスから学んだ生き残り方を復唱する。

 ここで誰かを死なせるわけにはいかない。

 俺は覚悟を決め、仮面と対峙をするのだった。


―――――――――――――――――――――


「ここが泉ですわね。アレク達はまだのようですね」


 私は正義の信奉スティルジャスティスよりも先に精霊の泉へとたどり着いた。


「そうだ。せっかくですし今の正義の信奉スティルジャスティスの実力を測ってみましょうか」


 普段は直剣を使ってますから、バレないように武器をレイピアに変更して仮面もつけてコルセットもつけてしまいましょう。

 彼らが私を倒した暁には……。

 いえ今考えるのはよくないですね。


正義の信奉スティルジャスティスの皆さん楽しいゲームの始まりですね」


 私はそう呟き、正義の信奉スティルジャスティスの到着を待つのだった。


 

 


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