主人公は支払うべき代償を知りながらも、復讐のためにそれを支払うことに一切の迷いがありません。 ホラー要素は、背後からゆっくりと忍び寄る演出のように物語を引き立てていますが、それ以上に際立っているのは「圧迫感」です。著者はキャラクターを追い詰めていく描写が非常に巧みで、読者である僕には解決策が見えているような場面でも、「このキャラクターには、決してその道は見えていないのだ」という絶望的な確信を抱かせます。実に見事な執筆力だと思います。
本作の恐ろしさは、呪物そのものよりも、そこへ至るまでの現実問題。いじめ、無関心な大人、歪んだ友情等、逃げ場を失った主人公が呪いに縋る理由に、納得できてしまう点が怖い。救いのない日常から逃れるため、少年たちが辿り着いたのは、山奥に佇む呪物の館だった。呪物の館は、人の業を映し、選択の一つ一つが取り返しのつかない結果へと繋がっていく。ホラーとしてだけでなく、人間の弱さと残酷さを描いた物語でした。
面白い
殺人者の息子と言われいじめられている乃亜、気が弱そうな拓也。はじめは二人で呪いのアイテムを使っていじめっ子をとっちめる話かと思いました。もっとじわじわと這い寄るような恐怖の話でした。呪物の館は学校のすぐ裏手にあるところも怖い。日常が侵食されていきそうです。ひたひたとした恐怖ーーお楽しみください
登場人物達の感情が複雑に絡み合い、物語が進むに連れて不安と緊張感が高まっていくのが印象的でした。毎回、続きが気になり、最終回まで読んでしまいました。
物語の展開が徐々にエスカレートして行き最終的に迷宮の螺旋に繋がるのが上手かったです。特に美代と言うキャラクターが主人公に負けないくらい、なんなら主人公より上回る存在感を示してました。呪いと愛は切っても切れない表裏一体だと認識させられました。久しぶりにどハマりした作品です。
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乃亜や拓也が置かれている過酷な状況の描写が、読んでいるこちらまで息苦しくなるほどリアルで、だからこそ乃亜が拓也を庇った瞬間の緊張感が凄まじかったです。 中でも、屈強な春人を足蹴にし、一瞬で場を支配した綾乃のキャラクターが強烈でした。かつての幼馴染でありながら「お父さんのようにはなりたくないでしょう?」と急所を突く冷酷さに、底知れない恐怖を感じます。 呪いと人間の悪意がどのように混ざり合っていくのか、重厚なダークファンタジーの開幕に期待が高まります。
呪物を使ったホラーは不気味感がより一層あると自分は考えます。話の繋げ方も無理はなく自然に次に進んでいき読みやすかったです!
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