姫カットの黒髪、白い肌にきれいな唇。
そんな比類なきS級美少女とお近づきになれるとしたら……どうします?
ほとんどの方はホイホイ行ってしまうことでしょう。
ただ――――
その娘が因習村出身だったら?
なんだか奇怪なトラブルに巻き込まれそう。
でもスゴい美人。しかも自分に好意を抱いてくれている模様。
手を取り合うべきか、振り払うべきか。
究極の葛藤があるでしょう。
他人事だったら……抜群にオモシロイ!
まあ、ね。
彼女が因習村と関係なければ、なんの心配もいらないわけです。
疑念を晴らし、幸せいっぱいの青春を満喫できるか。
渾身の因習村チェックを試みます。
このチェックポイントが端々に差し込まれるのですが、クスッとするものばかり。
チェックの結果は……いかに?
ぜひ村に行ってみた――――いえ、続きを読んでみたいですね。
因習村、というジャンルを一躍有名なものとして羽ばたかせたのは、PS2の「SIREN」ではないかな、と思います。
その奇妙な風習や閉鎖的で排他的な雰囲気、独特の薄気味悪さなどから人気を博したこのジャンルは、正統派のフィクションホラーとして歩みつつも、しばしばその陰鬱な雰囲気を吹き飛ばすような、コメディ要素マシマシのリスペクトを受けることも多々あります。
「お前あの祠壊したんか!」のようなセリフは、ミームとしても有名ですよね。
本作はそんな因習村を、「因習村の中」ではなく、「外」という、少し異なる角度で愉快にいじったコメディ作品です。
そう、大体因習村って、実際に現地に行って物語が展開されるパターンが多いので、「村の外でお話が展開される」というパターンはなかなか珍しいのですよね。
これは発想の勝利だと思います。
思わず「うわぁ」と言ってしまいそうな数々の「因習村ポイント」に、思わずニヤリとなること間違いなしの本作。
さて、本作主人公の運命やいかに。
主人公のリアクションがとにかく面白くて、ぐいぐい引き込まれます。
主人公である男子高校生の雫くんは、同じクラスにいる佐沼瑠璃子さんのことが気になって仕方ない。
でもそれは、いわゆる恋愛的なものではなく、「どう見ても怪しい」という警戒心のなせる業だった。
佐沼さん。どうやらどこかの「因習村」の出身者らしい「特徴」がぽつぽつと垣間見える。
そんな「怪しいポイント」を雫君は「因習村ポイント」としてカウントしていくことになります。
この過程が滅茶苦茶面白い。
通常、因習村と言ったらホラーの舞台で、主人公たちはそこに行くことになるか、またはそこで生きるような状況になります。
本作ではそんな「因習村にどっぷり漬かっている」という美少女を気にかけ、彼女の一つ一つの動作に雫が戦慄していくというコメディとなっているのが斬新でした。
「気になる」ということは、やはりいつしか「恋」に変わることはありうるのか? でも、恋をした先に待っているのは「因習村へGO!!」という運命かもしれない。
いくら可愛くても、いくら人生で初彼女GETとなりそうでも、その後の人生に「因習村」が付いて回るのは、果たして選択肢としてアリなのかナシなのか。
この辺りの葛藤もまた面白いです。
果たして、雫くんと佐沼さんの恋(?)の行方はどうなるか。ずっと見守っていたくなります。
めちゃくちゃ面白かったです!一気に読みました!
言動の端々から因習村風味を漂わせる隣の席の美少女・佐沼さん。
それを横から観察しながら、彼女の「因習村ポイント」を脳内で加算していく主人公・雁谷くん。
それだけ見てたらバレますって。本人にも周りにも勘違いされますって。
故に雁谷くんは、佐沼さんの「とある目的」のターゲットにされてしまうのです。
このままだと因習村に招かれちゃう!
ミグルリさまの生贄にされちゃう!
命の危機を感じるラブコメが、ここから始まる——?!
というわけでこの続きがめちゃくちゃ読みたいので、是非是非ネクスト賞お願いします!!