口述日記

FIRE生活では、家で個人作業をしている時間がほとんどになる。

誰とも会話をせずに一日がすぎることも珍しくない。もともと私はアスペルガー気質のようなところがあって、団体行動が全くできない人間だったから、それはそれで構わない。徹底的に個人作業に特化することが、私が卓越するための唯一の道だと思っていた。ただし、「他者とコミュニケーションをとる」ということは、FIRE生活で個人作業をしているとしても、どこかでは必要となる。他者と調整したり、他者に依頼したりと何かしらの作業は発生する場合はある。しかも、その能力は使っていないと衰えていく能力でもある。


それに対処するため、私はバリスタFIREという選択肢を考えていた。

週一労働を、お金のためではなく、「社会と最低限のつながりを持つ」ということを目的にして行っていく。ただし、週一労働だとしても、それは私が目指している働き方でも、生き方でもなかった。何か私に向いている仕事があればまた話は別なのかもしれないが、そのような都合の良い話が転がっているわけでもない。パート公務員も、一日バイトも、私がやりたいと思えるような仕事ではなかった。


では、「他者とコミュニケーションをとる」ということを、他にどのような手段で一日の習慣の中に組み込んでいくか。

私が行っているのは「口述日記」だ。

その日一日の中で私が考えたことや、考えるべきこと、思いついたアイデアなどを自分の言葉で表現していく。それは私の一方的なアウトプットでしか無いのだけど、他者とコミュニケーションを取るということの一面は、「自分の考えを自分の言葉で表現する」ということでもある。少なくともその部分だけでもFIRE生活の中に習慣として組み込もうと思った。


現在は、一日二回、「口述日記」を行っている。

午前中に、考えるべきことやアイデアを簡単にマインドマップで書き出て、それを自分の言葉で喋る。

そして夜に、その日一日で考えたトピックを一つ抽出して、そのトピックについて話す。

確かにそのような習慣を組み込むことで、「自分の考えを言葉にして発する」ということは習慣化されつつある。毎日すると決めているので、強制的に「しゃべる場」を設けているような感じだ。それはそれで機能しているのだろう。ただし、もう少し「自分の考えを自分の言葉でしゃべる」ということをしっかりと行っていきたい。現在は、ただ漫然としゃべっているだけ。もう少し「自分の考えをわかりやすく表現する」ということであってり、「相手に聞き取りやすい発声をする」でもいいので、「しゃべる」ということを鍛える習慣を一日の中に組み込んでいきたい。


では、今の「口述日記」をどのように改善していけばいいのか。

必要以上の手間をかけるつもりは無いが、ただし、必要最低限の手間はかけるべきなのかもしれない。

例えば、「投資ブログ」に書いている内容を、自分の言葉で解説していく、という動画を作ってみるのはどうだろうか。「投資ブログ」の中でFIREや投資についての自分なりの知識やアイデアをまとめているので、私の言葉で表現するのだとしたらコンテンツとしてそれがちょうど適しているのではないのか。ブログを表示しながら画面録画してけばいいので、それほど追加の手間もかからない。

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