Before Death episode no 24

サビヤ・シャイク

Before Death episode 24

ハイデルは寮の部屋を出た。

「ハナ」という名前が、鐘の音のように頭の中で響いていた。


太陽は傾き始めていた——アスルの礼拝の時間だ。

彼は静かに洗面所へ向かい、ウドゥ(清め)を済ませて、モスクへと歩いていった。

祈りの呼びかけが、穏やかに空気の中に漂っていた。


礼拝の後、彼は祖父に電話をかけた。

「もしもし…」と、温かく年季の入った声が返ってきた。

「アッサラーム・アライクム、おじいちゃん」

「ワ・アライクム・サラーム、ハイデル」


ハイデルは少し黙ってから、低く落ち着いた声で話し始めた。

夢のこと、少女のこと、名前のこと——すべてを語った。


「本当かい?」祖父は静かな驚きの表情を浮かべた。

「はい…」ハイデルの声は緊張を帯びていた。

「ずっと考えてるんです。彼女は誰なのか。夢の中で見たあの少女は、間違いなくハナでした」


沈黙が流れた。ハイデルは、ほとんど囁くように言った。

「おじいちゃん…どうしてハナと僕が同じ夢を見たんでしょうか?」


祖父の声は柔らかくなった。

「もしかすると…夢というのは、ただの夢ではないのかもしれないね」


---


その頃、街の静かな部屋で、ユキはハナの隣に座っていた。

ハナの話を聞きながら、ユキは梅干し入りのおにぎりをかじった。


「考えすぎだって」ユキは言った。

「その男の子の写真を見たから、頭に残って夢に出てきたんだよ」


「そうかもね…」ハナは小さくつぶやいた。指先がわずかに震えていた。

「でも、どうしてハイデルも同じ夢を見たの?」


彼女の声はかすかに震え、目は遠くを見つめていた。

ハイデルの胸に灯ったものと同じ感情が、今、彼女の中にも揺れていた。


それは、まだ言葉にならない何か——静かに、確かに、水面に広がる最初の波紋のように、動き始めていた。

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