乗っていた飛行機が墜落するらしい。

どこに向かっているかもわからない飛行機が。

ガッゴゴゴゴという音が鳴り響き、

機体が左に傾く。

陸地に墜落した。

幸い私の乗っている場所は爆発せず

生き延びることができた。

落ちた場所はナイロビだった。

私の左隣に座っていた友達Mは墜落したというのに熟睡している。素直にすごいと思った。

通路を挟んで右側に座っていた友達Rは

寝ていないのにも関わらず正気を保ち、なんなら落ちている最中も本を読んでいた。無言で。怖い。

私より後ろに座っていた者は

友達も含め全員死んだらしい。

機体の後ろ半分は焼け焦げていた。

家に帰ると家の周りにマスコミの女性がいる。

窓から様子を見るが帰る様子がない。

親に慰めてもらいたかったから悲しくもないのに悲しんでいるふりをしていた。

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。（ログインが必要です）

新規登録で充実の読書を

マイページ: 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる; 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める; フォローしたユーザーの活動を追える
通知: 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴: 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい