⑥-4

          


【タカ】マジうんこに。(親指)

【トビ】マジうんこに。(親指)

【ツバメ】‥‥‥‥。



          ⚪︎


    

    きっとこれは苦難の道なんだ

    僕が考えても考えても

    とても想像できないくらいの

    大きな困難が待ち構えている



【タカ】よし、今ので精神集中できたな。マジうんこに落ち着いて行こうぜ。



    ––––––僕は知っている


    僕たちの未来への願いは

    きっと誰からも侮られる

   


【トビ】マジうんこにヤバいことになってるぜ。


       

    いくら真剣だって叫んだって

    僕が子供であるせいで

    誰も本気にしてくれないのだと思う



【タカ】前人未踏すぎんだろ。取れるところあと一本だぞ。



    お仕事や

    お金のことだって

    僕が知らないだけで

    きっと、もっと大変で   

    重要なことなんだと思う



【トビ】マジで落ち着け。うんこだぞ。うんこ。


   

    一生懸命に考えてきた

    僕の計画のことをすべて話したら

    世間のみんなには

    ぜんぶ笑われてしまうんだ

    


【タカ】緊張するわー。俺のせいで今までの労力を台無しにしたくねー。



    それでも

    僕らが手を取り合って

    二人の未来へと進むためには

    この道を選んで進まなければならない



【トビ】しくじったら終わりだからな。



    そうしたら

    僕は学校や教会で積み上げてきたものを

    ぜんぶ手放さなければならないかもしれない



【タカ】これよ。どうやって取る?



    君にも多くのものを失わせてしまうかもしれない

    もし君を苦しめてしまったらと思うと胸が痛いよ



【トビ】わかんねーよ。


   

    だから僕にはすごく責任があるのだと思う

    僕がひよこを手を引いて

    守らなければいけないんだ



【タカ】コエー。

【トビ】マジ、コエー。



    大丈夫だよ

    戦ってみせるよ

    僕には勇気があるはずなのだから



【タカ】ヤベー、責任重大だわ。ここで崩落とかいう泣ける未来しか見えないわ。


    

    けれども  

    僕たちはあまりにも多くの問題を抱えすぎてしまっている

    進むべき道は目の前にあるはずなのに

    まるで夜の絶海に阻まれるように

    その道が真っ暗で見えなくなっている



【トビ】おいおい、覚悟を持てよ。悪りぃーけど、プレッシャーはかけさせてもらうぜ。



    これって本当に正しい道筋なの?

    –––––––僕には分からない

    

 

【タカ】決めらんねぇ。迷いがありすぎる。



    僕は勇敢にはなれたのだけど

    ゼッタイに前へ進んでみせるのだけど

    これが正しい道なのか判断できなくて

    まだ迷っている

   


【トビ】やべーよな。ま、この一本は迂闊に踏み出せねーわな。



    たった一歩だよ

    僕たちの未来がある方角へ

    まずは一歩だけ進めばいいはずなのに


    白状するよ

    情けなくてゴメン

    それすらも僕には分からない

    だって道の先が何も見えないんだ


    ––––知識がないと言うことが

      こんなにも世界を暗くさせるだなんて!!



【タカ】分かんねえ。

【トビ】分かんねえ。



    ああ神さま

    僕らが進むべき道は

    モーセの道のように困難だ



【タカ】じゃあよ。一緒に取るか。

【トビ】だな。



    後ろからは恐い悪い兵士たちが

    僕らを捕まえようと迫ってきている

    このままだと僕らの運命はきっと引き裂かれてしまう



【トビ】じゃあよ。願かけしようぜ。

【タカ】おうよ。



    前に進まなきゃ

    でも道がないんだ!



【タカ】これ取れたら、今日俺らはヒヨコと結婚する。



    大人になるまでなんて

    とても待ってられないよ!



【トビ】これ取れたら、今日俺らはヒヨコとチューする。



    いま急いで

    進まなきゃ!



【タカ】運命の勝負だな

【トビ】おう。



    でも道がないんだよ!!



【二人】行くぜ!



    ああ、神さま

    僕はいったいどうすればいいの?



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