④-7
〈※二人は全身全霊で祭りをしたので、汗だくになっている。ツバメは圧倒されて放心している。〉
【タカ】ハアハアハア。
【トビ】ぜえぜえぜえ。
‥‥‥‥。
【タカ】決まったぜ。これが俺らの全力だ。
【トビ】まさか愛しすぎて、祭りにまでなるとは思わなかったぜ。
‥‥‥‥‥。
【タカ】恋は男を詩人に変えるからな。この胸にある情熱は止められねぇ。表現せざるをえないだろう。
【トビ】俺らの思いは踊りになり歌になり、いまひよこの心に届いたと思うぜ。
僕は‥‥、
【タカ】俺らなんでこんなに一人の女を愛してしまえるんだろうな。
【トビ】わからねえ。恋は盲目なんだよ。これが俺らの純愛道なんだよ。
なんてバカだ!
なんて気の迷いをしてしまったんだよ!
【タカ】でも、ま。(ニヤリと笑い)こっからは真っ向勝負よ。
【トビ】ああ。(ニヤリと笑い)負けないぜ。よろしくな恋敵。
こんな奴らにひよこを任せるだなんて!
【タカ】やっぱ、お前は最高のダチだわ。
【トビ】へへ、俺の台詞を取んなよ。
ああ、僕はバカだ!
バカバカ!
僕のバカ!
⚪︎
【タカ】マジうんこに。(親指)
【トビ】マジうんこに。(親指)
⚪︎
【タカ】動き回ったら、眠くなってきたぜ
【トビ】ピヨコ、まだかなー。
僕がひよこを守るんだ
【タカ】ふああ、ピヨちゃんが帰ってきたら結婚してあげるかな。
【トビ】そうすっか。
ゼッタイに
ゼッタイにだ
【タカ】つか、もう結婚した。
【トビ】マジ? いきなり抜け駆けかよ。
年齢とか関係ないよ
彼女が大事だから
【タカ】眠いし、いいかなと思って。
【トビ】マジ? じゃあ俺も結婚した。
神様にも
約束したじゃないか
【タカ】マジ?
【トビ】マジマジ。
それなのに僕はなんで
すぐに弱気になってしまうんだろう?
【タカ】––––––––あ。
【トビ】何だよ?
あんなに強く誓ったのに
前のインテリジェンス眼鏡ゴリラの時だって、僕は‥‥、
【タカ】なんか眠いし、もうどうでもよくね。
【トビ】ねみーから、仲良くやるか。
て、
【タカ】じゃあ、はんぶんこにしようぜ。
【トビ】だな。
こいつら
さっきから何を言ってるの?
【タカ】おっきいほうやんよ。
【トビ】やさしー。
‥‥‥‥。
【タカ】話がまとまったことだし、結婚会見でもすっか。
【トビ】だな。
‥‥‥‥。
〈※タカ&トビ、緊急結婚会見をする。〉
【タカ】このたび、俺らの嫁になることになりましたヒヨコですが。
【トビ】まだまだ右も左もわかっちゃいねぇ。不束な嫁ではありますが。
【タカ】三人四脚、力を合わせ。
【トビ】真っ当な道のりを歩んでいきてぇと思っております。
じゃ‥‥、
【タカ】俺らおめでとう。(握手)
【トビ】俺らありがとう。(握手)
邪悪だよ!
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