第2話
一見は、わりとおとなしめの雰囲気の、平凡な、?だけど、会話をしながら、マルチタスクというのか? 手元でせわしなくスマホに文字を打っている…そういう感じが「ううむ…おぬし、できるな!」と言うのか、侮れないJK。と思いました。
高校二年らしい…
「おれさ~昔にD高校、2番で受かったんだぜ~今は精神病者やけど」
と、言ってみると、
「へ~ すごいですね!」と、言って」くれました。
これはホントの事実なんですが、一見がアホっぽいので、一応「アホでもないんやで~」と、釘を刺して?みたのです。
昨日の11月8日は、ポカポカした暑いくらいの陽気で、所謂「小春日和」だった。
オレたちアベック?のいる待合室は、温室のような透明のハコで、暑がりのオレはちょっといられない感じになってきたので、残念やったが、「じゃあね。ありがとう」と言い残してちょっと外に出ました。
が、あんまりにも可愛い子で、惜しい気もする。
「一期一会」「千載一遇」などと四字熟語が念頭に明滅したりして、
また、引き返して、
「友達とラインしてるんやね~? オレにもアイディー教えてくれへんか?」 とかまたカルイノリで言ってみた。
女の子はあわてて手を振って、「それはダメです!無理無理」と、すげない。
…帰りの電車では、女の子は、オレが前の車両に座ったのを見ると、後ろの車両に行ってしまった…
オレは夏目漱石の「坊ちゃん」の、坊ちゃんが汽車で近所の温泉に入りに行くくだりを思い出していた。
「マッチ箱のような汽車だ。 ガタガタと、少し揺られていたかと思うと、もう降りなくてはならない。 道理で切符が安いと思った。 たった三銭である」
オレの切符は190円でした。
原宿でナンパするおじさんがJKに話したいからと何万円も出すという逸話を思い出したりもして、「安くついた失恋」と、オレは自分を慰めるのだった…
<了>
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