文明が無くなり、まっさらになった世界でひとりの少女がひとりの久遠と名乗る青年と出逢う。この少女は何者なのか。青年は何者なのか。
この物語の冒頭を読んですぐ感じたことは、「なんて綺麗なんだ」です。
透明感のある美しい筆致でつづられる描写は、読者に自然そのものになった美しい情景をありありと想像させます。静かで、何者かも分からない純粋無垢な少女と青年が戯れている……けれども、ふたりの正体を知った時、胸がぎゅっと締め付けられます。ラストはハンカチ無しでは読めません。
他にレビューしている方々と同じようなレビューになってしまっていますが、それだけにこの作者さまの筆力が高いということ。全面に美しさと切なさ、儚さを訴えかける力があるということ。
おすすめです。