美を追及することは時として人を孤独にし、不幸へと誘うこともあるのかもしれません。 しかし朱里は、たった一つの拠り所を見つけ、自らの存在価値をその場に確立します。 そのことを主人公の語りにより示され、場面は二人の思い出へと写ろう。 そして思い出の地で見つける亡き想い人との新たな記憶に、本作の主題が込められているのだと思いました。 特に素晴らしいのが情景描写。 明確なメタファーと趣のある描写により、主人公たちが体験した人生を自分事のように追いかけることができる作品です!
至上の美を得た彼女は満足してしたのでしょうか答えを知るものは彼岸ですが此岸側で繋がった彼女もまた遺されたスケッチと共に橋を架けていきつづけるのでしょう景色の描写が綺麗でした
霧雨に包まれた漁港の町、焔灘、ひとつの口づけと「緋の橋」の約束。死を越えても決して絆の途切れないふたりの魂が描く、切なくも美しい百合の物語です。読後、胸にほのかに灯るあたたかさと涙が、きっとあなたを優しく切なく包むでしょう。