第四章 同期

以降、「黒板の裏」アカウントは自動的に稼働した。

勝手に投稿し、視聴者のマイクから“声”を収集する。

悠真は理解した。

“彼”はネットの中に拡散する音声波形を通じて、

現実に戻ろうとしている。

「きこえる人が増えるほど、僕は強くなる」

モニターの中の“もう一人の悠真”が囁く。

悠真は必死に電源を切ろうとしたが、

ディスプレイが消える直前、こう表示された。

『同期完了』

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