退魔師である母をあやかしに殺された片桐紫乃は、旧日本国があやかしに破れ、退魔師という職がなくなった今も、あやかしを憎み、斬り続けていた。
そんな紫乃に命じられたのは、あやかしの棟梁である茜のもとへの嫁入りだった――。
幼なじみである茜、母を殺した茜。憎しみだけでは割り切れない感情を抱えながらも、少しずつ茜に心を開いていく様子が丁寧に描かれていくとともに、少しずつ気になるキーワードがちりばめられている。
母の死や退魔剣に宿った狐についてなど、この先の展開がきになるものの、なによりもけんカップルなふたりの関係性にときめける。文句を言いながらも茜を頼る紫乃に、面倒くさそうにしながらも紫乃を守る茜。そんな二人を尊く思いながら見守り続けてほしい。
ちなみに筆者の推しは、健気に紫乃の世話をする、ちっちゃな狐(300歳)の樹くん。あまりの可愛らしさにキュンキュンすること間違いなし!
( 守られるのではなく守りたい! 男性の中で戦う強い女性主人公たち 4選/文=望月くらげ)