そうだ、ダンジョン潜って、それからコンビニ寄ろう。ついでに神様の力で無双
せい太
第1話ダンジョンに潜る
突如として――現代日本にダンジョンが出現した。
理由は不明だが、とにかくそういうことだ。
当初、冒険者になったつもりで、そのダンジョンを探索する人で溢れた。
だが、それも最初だけ。
たいして金にならないとみるや、ダンジョンに潜るのをやめ、みんなそれまでと同じ普通の生活にもどった。
こういうのはなんでも最初だけなのだろう。
俺はというと、ダンジョンには初めから興味が沸かず、ずっと社畜生活。
今は、定時を過ぎたところでちょっとした残業中だ。
この時間、小腹が減ってつらいんだよね……。
コンビニ行ってなにか買おうかな。
でも最近のコンビニ飯って高いんだよな……。
――そうだ、ダンジョン潜って、それからコンビニ寄ろう。
仕事終わり、ダンジョンにきた。
受付らしき初老の人から「おや、お客さんなんて珍しいなあ。ここへくるのは初めてかい?」と声をかけられた。
「ええ、そうなんです」
「ならこの宣誓書にサインして。長々と書いてあるけど、要するにダンジョ内で何があってもすべて自己責任ですよってことだから」
「わかりました」と言って、サインする。内心ちょっとビビりつつも……。
「んじゃ、これ受け取りな。初心者冒険者さん歓迎セット、ほいっと」
そう言われて渡されたのが、よくあるベタな見た目の剣とダンジョン攻略図鑑であった。
「それ使って上手いことやんな」
「ありがとうございます」
「おう、健闘を祈ってるからよ。ああ、そうそう、ひとつアドバイスしとくとな、勝てなさそうなモンスターに出くわしたら迷わず逃げること。まあ、もし死んでも最悪骨だけは拾ってやるからよ、がははっ!」
と、何の励ましにもならないアドバイスをご頂戴し「あはは……頑張ります」とだけ言ってその場をあとにした。
しばらくダンジョンを進むと、目の前にスライムが現れた。
ええと、攻略図鑑によると、剣か殴るかの一撃で倒せるとのこと。
ほうほう、じゃあ早速やってみるか。
恐る恐るさっきもらっと剣で切ってみた。
スライムはキュイーと鳴き声をあげ、倒せた。
「えらくあっさり倒せたな」
さっきのスライムのいたところにドロップアイテムが落ちていた。
「これこれ。これを換金所にもっていけばお金にかえらるんだよねー。ただ一個一個の単価が低いから、かかるコストの割に利益が合わないからみんなやめちゃったんだよね」
スライムのドロップアイテムだったら、一個10円の相場。
10匹倒してやっと100円じゃ、そりゃやる気も失せるってものだ。
でもチリも積もればなんとやら……。
コンビニ飯買うくらいのお小遣い稼ぎならできる!
よし、善は急げ!
スライム狩りまくるぞー!
本当はスライム以外にもモンスターはいるけど、ビビって他のモンスターと戦いたくないのは内緒……。
コンビニ飯買いたいがために始めるダンジョン活動。略してダン活
いっちょ始動だぜ!
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます