第3話  目指す目標は....

【コウジ】

『マーサさんありがとう!マジで美味しかった!!』


マリーナコ...聞いたこともないけど病みつきになりそうだった。


【コウジ】

『ふぅ...何から話せばいいのかな...』


俺は色々と経緯を説明した。

初めて会ったにもかかわらず二人は腰を降ろして聞いてくれた。

終始話したらマコリとマーサは互いの顔を見合わせた。


【マコリ】

『あんちゃん...たまにそうゆう話を聞いたことがあるだよ...』

『何か月も前だけどここにもそうゆう人が旅に来てね~』

『確か...村長と話し込んでたからあんちゃんも行ってみな!』


!!!!

どうゆうことなんだ!

他にもいるっていうのか...。


【マーサ】

『ここの国のひとではないな。とは思ってたけどまさかコウジさんもだったんね。』


国?ここはそんなに広いのか?


【コウジ】

『マーサさん、国って...ここは日本じゃないんですか?』

『ああぁ...いや、ジャパンの方が共通か?』


【マーサ】

『なんだよ~。ニホン?ジャパン?聞いたことないよ。』

っと高らかに笑った。


【マコリ】

『ここはグランシアタ大国に属するテレシア領地のジーハベクだ。』

『領地の統治はテレシア一族のピピ様が担ってくれてるだよ。』


まったく聞いたとこもない...。

いやそれ以前に...


【コウジ】

『ごめん!もう一個聞きたいけどいいかな?』

『俺には...大事な人がいるんだ...ミカに...家族達。いまどこにいるんだ?』


...二人は下を向いてなにも答えなかった。


【マコリ】

『あんちゃん、一回村長っとこいってきたらいいだよ。話ししてきんね』

『村長の家はラズールの木があるからすぐわかるだーよ。』


そうだな。前に来た旅人とも話していたなら何か知ってるはずだ。

よし!とりあえずは村長のところに行ってみよう!


【コウジ】

『ありがとう!一回いってくる!...でもラズールの木って...どれ?(笑)』


ラズールの木はテレシア領地に多く見られる木だった。

花びらは桜みたいな形をしているが、色は青色だった。

テレシア領地では長達の家に植えられていることが多いみたいだ。


辺りを見渡したら直ぐに分かった。

俺は一直線に走っていった。


【コウジ】

『すいませーん。マコリに聞いたんですが...村長さんおられますか?』

俺は入口の布切れの合間から顔を出して尋ねた。

村長の家にしてはマコリの家と同じくらいの大きさだった。

と言えば大きい家に住んでるイメージが強いんだけどな...。


【村長】

『はいはい。奥にいてるから入ってきてくんろ。』


俺はそのままゆっくり歩いて行った。

え!!!村長って....?え..?


【村長】

『私がジーハベクの村長のマイジャです』

『誰かがここに来てマコリが看病してたってのはおまいさんかい。』

っとマイジャが話しかけてきた。


【コウジ】

『はい。コウジって言います。マコリにはお世話になってマーサさんにはごちそうしてもらいました。』

何よりもマイジャの見た目が...

小学生くらいの幼さだった。

ウチの末っ子と同じくらいの年齢かな?

身の丈は150㎝ほどで幼さも残っている...。


【マイジャ】

『驚いたかい?見た目も幼いからねー。この町では...いや、この国さね年齢や種族は関係ない。テレシア領地の掟で、その地の家系が継ぐことになってるんだ。マコリもマーサもそうさ。』

勝手に村長といえば、おじいさんを想像してしまった。


【マイジャ】

『あんたもあれだろ?前に訪ねてきたハルと同じ人間かい...?』


マコリが言っていた旅人ってハルっていうのか。


【コウジ】

『えぇ。そうだと思います。俺はあの日...帰りの電車で』

マイジャにも一部始終話をした。


【マイジャ】

『ふむ。デンシャ?ではなかったけどハルと話が似てるね。ハルは10日ほど前にピピ様のところに向かったよ。マコリがあんたを看病しているって行ったらマコリのところにも行ったさね。』


10日前か...まだ寝ていた時だな。もしかしたら境遇が同じだから来てくれたのかな?


【マイジャ】

『ハルにも言ってけど、ここにはなんもないよ。ピピ様が治めてるのでテレシア領地に行って話を聞けばいいと思うよ。ただ...』

マイジャは途中で口を閉じた。


【コウジ】

『ピピ様か。マーサさんからもその方の名前を聞きました。一度行ってみようと思います。...何か言いかけてたけどなにかあるんですか?』

マイジャは一冊のボロボロの本を持って来た。


【マイジャ】

『これはね、この村の長が代々持っているものなんだ。ハルやコウジのような人がいることは噂では知っていたけど...こう二回も現れると...って思ってね。』

『これは何かの前触れかもしれない...。コウジこの本をもっておいき。そしてハルを探すんだよ。』

マイジャはボロボロの本をくれた。


よし!善は急げだ!

マコリのところにいって行き方を聞こう。


何もわからないけど....

目標が出来た!!テレシア領地のピピ様に会いに行こう!

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おじさん転生【転生してもおじさんだった】 贈田 @tsk0906

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