詠む小説。

BGMのない映画を見ているような、吸音材が敷き詰められた部屋で会話しているような、最低限の音で最大限の表現をしている、そんな印象を受ける小説です。

きっと、言葉と共に生きている世界だからでしょう。大切で、力のあるものだとわかっているからこそ、余計な装飾をつけない。

淡々としながらも濃密な世界観。朴訥ながらもしっかりとわかるキャラクター。
新しいタイプの小説だと思います。

今まで感じたことない作品を探している方、一読をおすすめします。

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