第8話 ダンジョン配下の一日

ジョン=ドゥには様々なダンジョンモンスターを配下にしているが、その中ででもネームドと呼ばれる名前をつけた幹部達がいる。その一人がスメラギ=キョウシロウ。地球の人間を元にした悪魔の一人でジョンが転生した時期にジョンにより産み出された最古参の一人。


司る力は強欲。あらゆる欲を叶えるために戦える技能と魔法を持つ魔闘士と呼ばれる拳術家である。


修練度的には最上級悪魔とも呼ばれ、ジョンを除いての近接戦闘の能力は高い。人的な計測では測れないほどの強さをもっているだろう。


魔法自体もそこまで得意ではないが、自らの体に纏う事はでき、属性拳という特殊な戦い方で敵を翻弄する。



見た目はどこかちゃらい赤髪の男で、身長は180センチほどで金色の眼をしていて、筋肉はほどよくついており、スカジャンをきた今風のどこかヤンキー気質の男だ。


なんだかんだ女性と子供には甘く、冒険者ギルドの中でもそれなりに浮いている。基本的にジョンの配下は自由であるので、誰の所属かはあまりいわない。


ジョンの配下であることを知るのはギルドの上層部か一部の人間のみである。キョウシロウは別に主人がどんなに有名でもそれを威張り散らすような存在でもないので、それなりの地位で遊んでいる。


それでも上位クラスのA級冒険者ではあるが、能力自体は隠してないのではやめに階級をあげるように説得はされているが、基本的に面倒なのでキョウシロウはやらない。


司る力は強欲ではあるが、基本的に自分が欲しいとおもうものぐらいしか、欲は反応はせず、むしろ料理が趣味なので自分が好きな料理を作り友人や孤児院の子供達にふるまうのでどちらかというと面倒見のいいお兄さんとしての側面で見られることがおおい。



悪魔であることも隠さず自分の司る力も隠してないので、逆に隠さず生きすぎているので心配されるくらいだ。


強欲というよりかは奉仕欲が強いヤンキーという形である意味レアな悪魔なのかもしれない。


恋人も一人しか作らず最近になって天使の彼女が出来て仲睦まじくお付き合いをしている。最古参でありながらもまっすぐ生きすぎた事からある意味皆に魔法使いとよばれている。


そう彼は最近までずっと童〇だったのだ。ジョンが産み出した年月を考えると膨大な年月を童〇として過ごした。だがこじれもせず誘惑にも負けず自分の理想とする彼女を夢想し現実になるまで耐え抜いた。


今の彼女は自分の理想を体現したかのような、そうキョウシロウはジョンに影響を受け地球のオタク文化が好きな戦えるヤンキーオタクなのだった。


そして天使の彼女は胸が放漫なオタクに優しいギャル。ピンク髪のゆるふわカールの可愛い美少女天使で、実に仲良しなのだが、とりあえず主人であるジョンからは笑顔で「キョウシロウ君、気持ち悪いね」と言われるぐらいは溺愛されている。


ダンジョン特有のエネルギーはキョウシロウにも使えるようになっていて、地球産のアニメや音楽やその他諸々は見れるようにはなっていて、自分の家を持っているのでキョウシロウは彼女と一緒に休日はよく見ている。


コスプレや漫画文化も浸透しており、カメラもまたこの世界にはあるので、キョウシロウはカメラマンとしての技量もすさまじいものがある。


ジョンはあらゆる娯楽をこの世界に与え独自の進化していることを楽しんでみている。


勿論ジョンの配下達もその文化を楽しんでおり、世界もまたバラエティやテレビ局等も多く作った。


娯楽が進化するということは心や体によい影響がある反面、面白くないものになると途端に悪影響にもなるので注意が必要だ。


出来るならば楽しく良いマナーであるものになってほしいので、きちんとそこらへんの倫理観はしっかりしたいものである。



まあそういう注意はあるものの、情緒や人や他人への心の思いやりや考え方の底上げは色々できたとおもうし、サブカルチャーという世界は人を楽しませるにはとても十分だ。


楽しませる事は体にも良い影響があるので、その事を実践しているキョウシロウ達もまた良い事をしているともいえる。


ジョン自体はそこまでコスプレやアニメ文化に明るいわけでもないが、与えられらた事に関しては本当に独自の発展をしたこの世界のサブカル文化はすごいとおもう。


魔法や剣があるわけで、アニメもまた実現可能な技もあり、ドラマや特撮に至ってはその都度その番組専用の魔法や技が開発される。


空想が現実になるような世界なのでなおさら熱狂となるので、定着率は高い。


アニメや特撮という文化が根付いたときからそこに現れるHEROやHEROINEに憧れるのはどこの世界でも一緒で、実際多くの王や女王も影響を受けていると聞く。


そんな中永遠に等しい年月を数えながらその文化を過ごしているキョウシロウは生き字引きであり、多くのオタク達から伝説とも呼ばれている。


また彼女も伝説のコスプレイヤーとも呼ばれある種神と呼ばれているので美男美女の本来ならばなかなかいないようなレアカップルにもなっている。



そのうえ、魔王や魔神を倒せるような能力をもつことからリアルチートまで呼ばれるバグキャラとしても降臨している。


ジョンに至っては配下の自由性を大切にした結果なので文句はないが、何故こんな形になったのか疑問におもっている。


ちなみに未だに彼女とはキスしかしてないのでそろそろてこいれが必要なのかなあとは感じてはいる。


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