み ち す じ

正体不メェェェェェェェェェ

ここの日常


ヒカリ「おはよーございます!!!」


ムジュ「おはよう。今日もヒカリは元気だな。」

ユウ「新人は朝っぱらからうるさいなぁ…。」

ヒル「寝坊しないだけマシだと思うけど」

ツクモ「そうね。朝早くから元気なのは良いことよ。」




私はしばらくの間、職業体験のような形で実家とはかなり離れた村の小さな騎士団へ所属することになりました。


騎士団にいるみんなは人数的にも仲間っていうより家族って感じで、一緒にいてとっても楽しい人たちです。

ムジュさんは団長、ヒルさんは副団長、ツクモさんは情報管理、ユウさんは見張り…

多分みんな欠けてはいけない仕事をしています!


騎士団とは言っても周りにいる魔物達は害があまり無くごく稀に依頼が入ることがありますが、それ以外は何もすることがなく退屈です。けれど、ムジュさんは、「平和が1番」だとか言って、ごみ収集とかめんどくさいことをさせてきます。


まあ、やっぱり騎士団っていうかっこいい称号を持ててるだけで満足ではあります。




ムジュ「ヒカリは起きたばっかりで悪いんだが、できるだけ早く対処の準備をしてくれ。…久々の依頼が来た」

ツクモ「被害者は10名未満、元は友好的だったことから殺人というよりも暴走って感じね」

ヒカリ「きっ、着替えてきますー!!」




入って2ヶ月目、3回目の対処。

お礼金は被害者の数によって違って、今回だと25000ゴウ(※)くらいです。

まあそこから研修料金込みとかお試し期間だとかで20000ゴウになるわけだけど…

(※金額の単位)


対処自体はリスクがマシマシで運が悪ければ自分も被害者の1人になることもあるそうです。

特に被害者がとても多い魔物の依頼については保険に入っていないと受けられない仕組みにもなっています。



さて…命懸けますか!




ヒカリ「着替え終わりましたっ!」

ユウ「…あー残念。もうみんな依頼人に急かされて先に現場行っちゃったよ」



エ。置いてかれた??



ヒカリ「えー!?」

ユウ「ツクモさんが「どんな理不尽な状況でも素早く対応する力をつけてね♡」だってさ。」 


ヒカリ「これって給料は…」

ユウ「今回は無いね。代わりに午後からゴミ拾い行ってくれば?1000ゴウにはなるよ」

ヒカリ「足りないぃ……あれ、ユウさんは給料どうやってもらってるんですかー?」

ユウ「普通にちまちまボランティアとかしたり…まあ正式に所属してれば見張りでちょっとなら貰えるよ。」

ヒカリ「ちょっとって…」

ユウ「多分今日なら30000ゴウかなぁ〜?」

ヒカリ「えっ!?普通の団員よりちょっと高いじゃないですか!」

ユウ「そもそも見張りになるには結構功績が必要だからねー…僕は入ったばかりの時にはも

う魔物を平和的に対処するベテランだったから。新人も見張りになりたいなら頑張ってね〜」

ヒカリ「別に楽して稼ぎたいわけじゃないんですけどね…」








にしても、今日という今日はやらかしちゃったなあ…

早起きする習慣をつけて着替えも早くする、メモ!






ガタガタガタガタ


ヒカリ「?」


ザバァッ


ヒカリ「え!?なんですか!?床から…植物っ!?」

ユウ「…魔物は複数いたってことか。」

ヒカリ「えぇっ!?」


魔物「ギャアアアアアアアアア」


ユウ「っ!新人!危ない!!」

ヒカリ「話が追えてないよ〜!」




[植物型変異種]ツルチャン


・かつては触手のような物を使い相手を拘束したのちぞうきんのように絞る妖怪として恐れられていた魔物。

・はるか昔から存在していることもあり謎が多く、研究が長年行われている。

・見た目の割に友好的な魔物なのでペットとして飼うこともできる。


※知能が低いため言語を理解したり使うことは不可能






ヒカリ「ひいい!」

ユウ「一旦捕獲したほうがいいよね〜…」


ジャラ…



鎖っ!?

まさかあんなでかい怪物を鎖一本で拘束する気!?



ヒカリ「そんな無茶な!!」

ユウ「新人はとりあえず動かないでいて」



ジャラジャラ


ユウ「…よし」


ジャキッ!


ツルチャン「グアアッ!!」

ヒカリ「うわわっ目回っちゃいます!」

ユウ「一旦魔物の行動は抑えたからしばらく新人はその状態で待ってて。多分他のみんながもうすぐ来るから」

ヒカリ「このまま…ですか…。」



つづく

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み ち す じ 正体不メェェェェェェェェェ @DoreminoDo

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