俺は今トラック跳ねられた……はず。

起きて見ると、そこには女がこちらを見て立っていた。

「目を覚ましましたか、私は女神です。そして、あなたは選ばれて異世界で生活できるようになりました」

俺は突然何を言われているのが、分からなかった。なので頭を整理して、つまりこれは……。

「つまり異世界転移ができるということですか？」

「はい、そういう事です」

「なぜ俺が？」

「トラックに跳ねられてた人の数が貴方で目標が達成されたからです」

女神は笑顔で言った。

「え、それは酷く無いでですか？」

「何がですか？」

「人間がトラックに跳ねられるのを待っていたと言う事ですよね」

「問題でも？」

「じゃあ、もし跳ねられても、死ななければどうするつもりで」

「その時は殺します」

「……」

俺は背中がゾクッした。もし、俺が死んでいなかったら、強制的に殺されていたというこたなのだから。

「その話はもう良いですよね？」

「は、はい……もういいです」

そのまま女神は何事も無かったかのように話し始めた。

「貴方を異世界に行かせる前に欲しいスキル、能力はありますか？貴方は久しぶりなので、なんでも一つだけ与えます」

「何でも良いんですか？」

「はい、もちろん」

欲しいスキル……やっぱり最強になるスキルとか、見た目が良くなるスキルなどがあるけど、一つだけなのか……。でもあのスキルなら、

「決まりましたか？」

「はい、私が欲しいスキルは……スキルを作成するスキルです！！大丈夫ですか？」

「面白いことを言いますね、良いでしょう。貴方にスキルを作成するスキルをあげます」

そしたら、俺の体が光に包まれた。

「貴方にスキルを与えました」

「今ので貰えたんですか？」

「はい、もちろん。疑うならば、使ってみてください、使い方は心に思い浮かべるだけです」

「分かりました」

何のスキルを作ろうか、そうだなまずは……剣を出す事が出来るスキルを使って見よう。

俺は剣を出すスキル……。

剣を出すスキル……と心で思い浮かべると。

目の前に【剣】と字が浮かび上がった。

これで出来るのだろうかと疑問に思いつつ手によくありそうな剣を想像すると、

シュンと音と共に剣が手元に二つ出てきた。

「おお……あれ、2つ出てきたのですが？」

「初めは必ず発動するようになっている訳ですよ」

「そういう事ですか。あのこの前に出ている文字は人にも見えるんですか？」

「その貴方の見えている文字は目に映し出されているので、目を隠せば人に見られることはないですよ」

発動する時は隠した方がいいかも知れない。映し出されている文字も日本語みたいだし、もしその異世界が日本語じゃ無かったら、変に思われる可能性がある。

「後は名前をどうするかですね」

「名前ですか……前の名前はダメなんですか？」

「貴方は死んだ時点でもうその名前を捨てました。そのためもう、使えないんですよ」

「じゃあどうすれば……」

「なら私が決めましょうか」

「変な名前以外なら良いですよ……」

「それなら貴方の名前は"ラーメン"です」

「え！？ 」

その瞬間に俺の体が光って、どんどん体が薄くなって行く。

俺は女神の方を見てると、女神は最後に笑顔で言った。

「ラーメンは美味しいですからね」