"料理人"
「あれがコカトリスだよ。大して強くはないけど気性が荒いから気をつけて!」
ベントに言われるまでもない。
「悪いなベント。俺はナイフ使いなんだ。」
俺は得物を引き抜いた
「だ、大丈夫だよ!自分が使わない限りは…」
と言ったベントの手が震えてるのが空元気の何よりの証拠だった。
「すぐ終わらせる」
刹那、コカトリスは鮮血を噴き出しバラバラになって倒れていた。
「す、凄い!凄いよ!旅の人!」
ああ、そういえばと思い、俺は口を開いた。
「俺の名前はアズエル。元"最強"だ」
ベントはポカンとした表情をしていた。
「今は理解できなくていい。速く卵を取って戻るぞ
」
「あ、うん!」
そう言い、ベントはトコトコと俺に寄ってきた。
そうして来た道を引き返し、俺たちは店に戻ってきた。
店のドアを開けると店主の声が出迎えてくれた。
「ありがとうごぜぇます旅の人。ベントもありがとうな」
その言葉にベントが反応する
「僕は何もしてないよ!それよりアズエルがすごく強かったんだ!」
それを聞き、店主の眉がぴくっと動く。
「今仕事をしてもらった時に悪いんですが、ベントを旅に連れて行ってくれませんかねぇ」
ベントが驚いた顔をした。
「ここじゃあベントはきっと退屈でしょう。そこまで強いあなたに連れて行ってもらえるなら安心なのですが…」
「それは願ってもない話だ。俺から言い出そうと思っていた。」
何しろ今まで適当な食事で済ませていたため普通の飯が恋しいのだ。それを料理屋を営んでいるベントに毎日作ってもらえたらどんなに幸せか。
「けど俺はベントに任せるぜ。ベントが行きたいなら連れて行く。」
ベントはそれまで困ったような顔をしていたが、決心がついたようにいつもの顔に戻った。
「僕は…アズエルについていくよ。」
「世界を巡って、それで世界の料理を知りたい!」
そう言うと、店主は少し寂しそうな顔をして、
「そうか…また戻ってきてくれるのか」
「うん!」
と答えるベントの目は涙で潤んでいた。
店主が言った。
「何から何まですみませんね。ベントも旅に連れて行ってもらえて、使えないかもしれませんがどうぞよろしくお願いします。」
「いいってことよ。俺も一人旅には飽きてきたころだ。」
俺は笑いながら言った
。
その日の夜、店主は腕によりをかけてコカトリスの卵料理を出してくれた。
「うめぇな!客がいないのが不思議なくらいだ」
オムレツ、スクランブルエッグ、チャーハン、全部が一流レベルで美味しかった。
「そうでしょう。味だけには自信があるんです。」
その後もとりとめのない話で盛り上がり、次の日の朝にはこの町を発つことになった。
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投稿初心者なので教えて欲しいのですが、このままの長さでちょうどいいでしょうか?それとももっと長くしたほうがよろしいでしょうか?ぜひコメントよろしくお願いします!
それ以外にも意見などありましたらぜひコメントよろしくお願いします!
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