第39話・お茶会04


「それはどのような?」


アデレード皇妃様が興味津々きょうみしんしん

聞き返して来て、


「一応、辺境のレイサイ王国でも―――

 他国の情報は入って来ておりまして。


 それで、とある東洋の国?

 での子育て方法があったんですけど」


「東洋ですか」


「そんなに面白い事が?」


アマンダ様、アンク様が続けて聞いて来て、


「やっぱり、男の子を育てる事に関して

 書いてあったのですが、


 物心がつくまで……

 女の子として育てる、という事を

 していたようです」


それに対し、全員が『???』という

表情になる。


まあワタクシもオッサンに聞いた時は、

そんな表情になったなあ、と思いながら、


「ですから―――


 女の子のような着物を着せて、

 女の子のような言葉使いをさせて、

 女の子のように扱うんです。


 そうすると、とても大人しい子に

 育つとかで」


「そ、そんな方法が?」


「ま、まあ……

 確かに小さい頃は、あまり衣装の

 大きさに違いもありませんし?」


「確かにそれも1つの手かも―――」


ワタクシがそうだったように、全員が

この話に食いつく。


「そう、ですわねえ。


 でも女装として、夫が嫌がるかも

 知れませんから……」


「でもそこは子供の時だけですし」


「私たちから皇帝陛下に進言してみれば、

 反発も少ないのでは?」


と、皇妃3人組が代表として同意し、


「あ、それと―――


 身分関係なく、ではなくて、

 あくまでも貴族階級以上の

 風習だったようですよ?


 ですので、身分上取り入れるのは

 そこだけにした方が」


すると方々からも、


「ふむ、高貴な身分限定ですか」


「確かに、双方の衣装……

 それも女児向けはそれなりにお高い

 ですし」


「お化粧も、いろいろと用意しなければ

 なりませんからね。

 それに平民もとなると、混乱が

 起きるかも知れませんから」


と、全員がポジティブに話を進めていく。


「あの、そういえば―――

 ライアン王子様やジオス様の夫人のお姿が

 見えませんけれど」


ふと気付いたわたくしの質問に、

皇妃3人組が首を左右に振って、


「彼女たちは文字通り、子育て奮闘中

 ですから」


「子供がまだ幼いと、目が離せませんし。

 全部侍女や使用人頼りというわけにも

 いきませんからね」


「ですが、今言われた事のように……

 お手伝いして差し上げる事が出来る

 ようになるかも知れません」


見える、見えるぞ―――


男の子を着せ替え人形のようにしてあそ、

もとい支援する姿が……!!


「まあ、厳密には我が国のお話では

 なかったのですが―――

 このようなお話でもよろしかったで

 しょうか?」


するとお茶会メンバー全員がコクコクと

うなずいて、


「大変興味深いお話でしたわ」


「それに、子育てで苦労する女性の、

 解決策の1つにもなるでしょう」


「まずは私ども貴族階級以上で試して、

 うまくいけば平民に広めるというのも」


そういう具合に話は進んでいき……

『お茶会』は一応の成功を見ました。


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