第6話 ツンデレ同居フラグ入りましたコレェェ!

「こんにちは、アスモ デウスです。」


今まさに!


俺の漢気が試されようとしている瞬間を、実況させてもらいます!(一人二役で)


アスモさん!今のお気持ちをお聞かせください!


「いやぁ〜、モテ期来たわっ。て感じかなぁ〜(髪の毛ファサァッ〜)」


こんなに可愛いツンデレ金髪美女からお家デート誘われちゃって!羨ましい限りですぅ!


「んまぁね、俺も正直驚いてはいるけどねぇ」

「必然。……てやつかもね。ンフッ!」


周りのファン達

「キャーアスモさーん!ステキ〜!キャー!」


(現実は)

(脳内:きゃぁぁぁぁぁぁーっ!)


いきなりウチくる?とか誘うぅぅぅ?


こんなツンデレ金髪美女からのお申し出断ると思うぅぅぅ?

はい!断りませんとも!キランッ


いや、真面目にありがたい話しだから、すぐ飛びつきたいのは、山々なんだが…………


童貞には……


とってもとってもとってもとってもとってもとっても

(これでなにか連想した人は同年代かもね!)

ヘビー級の選択です。


「……あ、あのぉ〜……こんな今日会って、まだそこまで知らない間柄なのに、お家にお邪魔しちゃって、だ、大丈夫なんですかねぇ〜」


サラ(ツンデレラ)

『へっ!?あ、べ、別に!ふ、深い意味なんてないんだから!宿代を貸すお金持ってないからよっ!』


サラ(ツンデレラ)

『ただ、さすがに野宿は可哀想だなぁ。って思っただけよ!』髪の毛クルクルクールクル


あれ?

……

ツンデレの神様ですか?


どぉーしよぉぉぉ、なんかキュンキュンすんだけどぉ〜

大丈夫かぁ〜俺!理性をちゃんと保てるかぁ〜俺!


……

うん、まぁなんかあっても手を出す勇気が無い!が勝つんだろうけどね!アハハハハ……


男として、か、悲しくなってきた……


「そしたら、お言葉に甘えさせてもらいまーーす!」

お辞儀♡


「馬小屋とかそこらで寝させてもらうので、安心してくださーーい!」

お辞儀♡


サラ(ツンデレラ神)

『そ、外なんかで寝させたら、私が悪く言われるかもしれないじゃない!』


サラ(ツンデレラ神)

『……いいわよ!部屋の中で……』

心配してるような目で、髪の毛クールクル


……

キュン死にしそう。ってこういう事を言うんだろうなぁ

……

胸がぁぁぁっ!


心がぁぁぁっ!


ぐがぁぁぁぁぁーっ!


チクチクするぅぅぅっー!!

頭の中で幸せを噛み締めながら転げ回ってみた。


「あ、ありがたい話なんですが、さすがに同じ屋根の下男女二人って言うのは、サラさんのご両親にも申し訳が立たないので、うん、やっぱり外で大丈夫ですよ!」


サラ(ツンデレラ神)

『わ、私の両親はもうとっくの昔に他界してるわ!別に気にしなくていいわ!』


ねえ……

ねぇねぇ……

これが、誘ってる。って言うやつなの?


童貞だから分からないんですけどぉぉぉっ!


でもこれ以上、イヤイヤ期しると、嫌ってるとか思われてもイヤだから、

「わ、分かりました!そうしたら、せっかくなのでお邪魔させていただただたきます。」


緊張しすぎて、華麗に噛んだ。


いただきます。みたいになってエロい表現になってしまった……


サラ(ツンデレラ神)

『フフっ、何噛んでるの?ほらっ!行くわよ!少し歩くから着いてきなさい!』


かわゆすぎかよっ!


「あ、はい!よろしくお願いします!」


またもや早足!

早っ……


けど、ちゃんと俺が着いてこれてるかの確認なのか、チラっと後ろを時々見てくれている。


ツンデレ極めてんなぁぁぁぁぁぁー!

あざーーーーすっ!


20分ほど歩いたところにサラさんの家はあった。

建物としてはそれなりに大きく、貴族?が住んでいたかのような作りだ。

そう、住んでいたかのような……


「あの……サラさんのお家って……ここですか?」


俺は目の前の貴族っぽい家を指さして尋ねた。


サラ(ツンデレを極めし者)

『そ、そうよ!文句ある!?ちょっと古く見えるけど、部屋も幾つかあるし、そこまで汚くは無いわ!』


夜だからか、普通にホラーハウスっぽいんだけどぉ……


サラ

『こっちが玄関よ!』


サラさんはスタコラサッサと行ってしまう。

急いで俺もついて行き、サラさんが玄関を開けた!


その時!!


ガチャッ。ギィィィィィィーと扉が鳴き声をあげた。


こ、こわぁぁぁぁぁ、お化け出るじゃんもうこれ!

さっきのキュンキュンはどこに行ったのぉぉぉー!


ホラー番組を見た後の、お風呂の中にある鏡がちょっと見れません。ってくらい背筋にヒヤッっするものを感じていた。


サラ

『どうぞ、楽にしていいわよ』


ん?

お家について冒険者モードがオフになったのか、少し雰囲気が(主に語気が)柔らかくなった?ような気がした。


「あ、ありがとうございます〜、お邪魔します〜」


ギィィィィィィッ!バタァァンッ!


この世界には、たぶんないであろう自動扉が、何故かここにはあった


「きゃぁぁぁぁぁーっ!」


お化け屋敷なの!?

ねぇっ!もう!ここなんなのっ!?

このお家から出られないのぉぉぉーっ!?

俺は大絶叫してしまった……


……恥ずかし


サラ

『な!なによ!うるさいわねっ!びっくりしたじゃない!!』


「い、いや、だって……勝手にドアがしまったから……驚いてしまって……なんかすみません」


サラ

『あぁ、その扉ね。なんか壊れてるのよ!開ける時も少し重いし、開けた後も勝手に閉まるのよね。今度修理しなきゃ』


サラ

『アモス、あんたこれ明日修理しといてよ!』


俺はホラーハウスの恐怖のあまり適当に答えてしまった。

「あ、はい、わかりました〜」


アスモですぅ〜…いや!親から貰った名前はアスモじゃないけどねっ!


サラ

『よろしくね!』


サラ

『そしたら、晩御飯にしましょ!料理はあんまり得意じゃないけど、私が作ってあげるわ。』


サラはそう言って、家の所々にロウソクを灯す。


台所に向かい火の準備をしているようだった。


「え!いいんですか!?何から何まですみません!ありがとうございます!」

「俺に手伝えることがあれば言ってくださいね!」


俺は爽やかに手伝いを申し出る!


サラはシッシッとやるかのように、手をヒラヒラさせた。


俺は思った!


なんか新妻ってこんな感じなのかなぁ。


……

というのを照れくさく感じれたんだろうなぁ……


ここがホラーハウスじゃなければねっ!!


アダ〇スファミリーかっ!てくらい映えたテーブル!

そしてロウソクの灯りがなんとも言い難い味を出してるんだもおぉんっ!

料理も、『おまたせっ!』とか言って心臓とか出てこないといいなぁ……


と思っているのはサラさんには内緒である!


ビクビクしながら座って待っていると。

サラ

『おまたせっ!さぁ遠慮なく食べなさい!』


勢いよく皿が置かれる。


俺は少し驚き、心臓なんじゃないかと、恐る恐る目をゆーーっくり開け確認すると、


なんと……


そこには!


超美味しそうな肉料理とスープ、パンが用意されているじゃありませんかぁー!

奇跡!(←失礼)


「おぉ!美味しそうですねぇ!すごいです!」


サラ

『そうでしょ!頑張ったんだからありがたく食べなさい!』


サラ

『スープは朝作ったものだけど、お肉の料理は頑張ったんだから!』


フンス!と言わんばかりに威張ってるのが、これまたかわゆす〜!


「いただきまーす!」


モグモグモチャモチャ

ゴクンッ


……

普通にうまぁぁいっ!


「めちゃくちゃ美味しいです!苦手と言ってたのに、料理上手じゃないですかー!」


モグモグモチャモチャ


サラ

『そ、それほとでもないわ!小さい頃から自炊は良くしてたけど、人に振る舞うのは初めてだったのよ!』


褒められたことに、照れながら嬉しそうにしてるサラさんを見て俺は、心で呟いた。


「ここに住んでもいいかなぁ」


口に出ていた(脳内:きゃぁぁぁぁぁーっ!)


サラ

『えっ!?………』


……

サラ

『べ、別にいいわよ……私一人しか住んでないし……部屋も沢山余ってるからね……』髪の毛クルクル



いいのぉぉぉぉーっ!?

いや、俺もそれでいいのぉぉぉぉー!?

ホラーハウスだよぉぉー?

でも料理は本当に美味しかったぁぁー!

あああぁぁぁぁぁ


俺は嬉しいのか嫌なのか分からない感情の渦に飲まれていた。


「すみません!料理が美味しくて!つい!ここにいたらこんな美味しい料理が毎日食べれるのかぁ。幸せだなぁ。と思ってしまい。口から……言葉出ていました……」


「そ、それくらい美味しかったです!」


サラ

『…………わ、わかったわよ……ありがとう……』

て、顔赤くして超可愛いんですけどぉぉぉ


サラ

『お、同じパーティになるなら、同じとこに住んでた方が都合がいいでしょ!一緒に住む理由はそれだけよ!』


うん!俺!ホラーハウスでも全然大丈夫だわ!

今んところサラさんのツンデレきゅーん!が、怖さより勝ってる!!


……

今は……ね


晩御飯を食べおわり、料理を作ってくれたお礼に俺は皿洗いをした。


サラ

『当たり前じゃない!働かざるもの食うべからずよ!』とツンしてたけど、皿洗い終わったらちゃんと


サラ

『お皿洗いありがとう…』て照れながら言うのが、グッとくるぅぅぅぅーっ!


サラ

『お腹も満たされたようだし、今度は部屋に案内するわね!』


俺は大きい屋敷のいくつかある、2階の部屋に案内された。


思っていたより、床や家具、ベットなどにはホコリもなく綺麗で安心した。


蜘蛛の巣はたくさんあったけど……


蜘蛛の巣まで届かなかったんだろうな……


掃除している時に届かない〜!ってやってる(やってないかもだけど)サラさんを勝手に想像して、微笑ましいな。と思いながら、恐る恐る蜘蛛の巣をパッパッパッと取り除く。


「ありがとうございますっ!とても綺麗で大きな部屋ですね!凄く助かります!」


サラ

『私は隣の部屋だけど…絶対勝手に開けちゃダメだからね!聞きたいこととかあったらちゃんとノックしなさいよ』


なんかドキドキ


「は、はい!その時は絶対ノックします!勝手に開けません!」


なんかこのやり取り、鶴の恩返しみたい…

絶対開けないでください。みたいな。


サラ

『お風呂の準備が出来たら、また呼びに来るわ!』


そう言うと、スタスタと1階に向かっていった。


「ふぅぅーーー」


やっと1人になり、一息つけた。


ロウソクの灯りはやっぱりまだ慣れないけど、気が抜けた。


そうだっ!

スキルの検証をせねば!


まだストックしてからちゃんと使ってないからね!


俺はスキルストック欄を確認した。


『投てき』『気配察知』『鑑定』『衝撃波』『空欄』


とりあえず、『投てき』は何かを投げる必要があるから、部屋の中ではダメだな。これはまた今度。


次!『気配察知』

「お、お、おぉぉぉ〜っ!」


表現が難しい!

なんというか、うん、気配って感じ!


どこにいるかとか、ピンポイントまでは分からないんだけど、サラさんが1階の隅の部屋で、なにか洗ってるような音がする。


お風呂の準備してくれてるんだなきっと!

そういうことにしておこう。決してサラさんがお風呂に入ってるわけじゃないっ!うん!


気配と言っても、五感が鋭くなったイメージ?だな。

音とか空気の流れ?みたいなやつ。

近距離なら目をつぶっても回避できそうだな。


あ!!

これか!


ゴブリンが蝶のようにヒラヒラ回避してたの!


だから、あいつらすばしっこかったのか!

からくりが分かってなんかスッキリ〜!


そして、お次は〜


お楽しみの『鑑定!』。俺自身を鑑定してみた。

「おぉ!これは!なんというか……」


「情報量少ない?」


種族:人間

名前:アスモ デウス

性別:男性

年齢:20歳

称号:空欄

攻撃力:150(1~999)

防御力:200(1~999)

素早さ:50(1~999)

知力:50(1~999)

魔力:100(1~999)

運:80(0~100)


ゲームとかでもよくある項目しかない。


司教様は種族が人間だったから、問題なしと判定してくれたのかな?


称号とかは、どうしたら獲得出来るのかな?


鑑定で出てきた項目を見て、これからどう伸びるのか、少し楽しみになった。


…ん?


年齢が……


若返ってるぅぅぅぅ!!


よしゃぁぁぁぁぁー!これは嬉しい誤算!

37歳と思ってた!


鏡もないし、ステータスにも年齢とかないし分からなかったけど、若返ってたぁぁ!ピチピチ〜!


これで油物食べても、胃もたれしにくい!


夜更かしもそれなりに耐え抜ける!


若いって!素晴らしい!


そして!運が高い!これも素晴らしい!


すぅーばぁーらぁーしぃーいぃー!


フンフンフン!いい感じだ!検証楽しい!


続いてのぉ、スキルはー!

……

衝撃波だけど使って良いのかなぁ〜。


まぁ物投げたりするわけじゃないし、レンチン術みたいに威力を抑えれば大丈夫か……


とりあえず、手のひらは上に向けて……

『衝撃、ふぁ、ふぁ、ぶぁぁーくしょいっ!波』!

ズドダァァァァァァァァァァァンッ!!!


(脳内:きゃぁぁぁぁぁーっ!)


くしゃみの勢いで調整を間違え、俺の掌から凄まじい衝撃波が繰り出された。ほんとすごいやつが。


ガンッ!ガンッ!

ガラガラガシャガシャドォンドォン……

パラパラ……

……

……

屋根のが吹き飛んで瓦礫となった……


俺は小さい瓦礫の下敷きになったが、衝撃の中心点だったからか、そこまで被害はないが……

が!!!!……


……

どぉぉぉぉぉしよぉぉぉぉーっ!

ぜぇったい怒られるでしょこれぇぇぇぇーっ!


……

「誰かたすけでぇぇぇぇぇーっ!」


(第7話に続く)

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