2.ヒナの能力
「体の調子はどうだ?」
「はい、問題ありません。自由に動きます」
「では、次に能力を見た方がいいんじゃないか?」
「能力ですか?」
「確か、女神がこの世界で必要な新しい能力をつけたとかなんとか言っていたな」
アバターの力だけじゃなくて、新しい能力をつけてくれるなんて、なんて良い女神様なんだ!
「じゃあ、早速……ステータス!」
声に出すと、私の目の前にウィンドウが現れた。
名前:ヒナ
種族:人族(転生者)
年齢:12歳(外見)
職業:クラフト職人
称号:転生クラフター/女神に選ばれし創造の徒
【スキル】
鍛冶術Lv.10(MAX)
木工術Lv.10(MAX)
裁縫術Lv.10(MAX)
細工術Lv.10(MAX)
錬金術Lv.10(MAX)
魔道具製作Lv.10(MAX)
陶工技術Lv.10(MAX)
ガラス加工技術Lv.10(MAX)
染色技術Lv.10(MAX)
料理技術Lv.10(MAX)
鑑定Lv.10(MAX)
剣術Lv.10(MAX)
身体強化Lv.10(MAX)
念動力Lv.10(MAX)
アイテムボックス
【魔法】
生活魔法Lv.10(MAX)
付与術Lv.10(MAX)
探索魔法Lv.10(MAX)
火属性Lv.10(MAX)
水属性Lv.10(MAX)
素材還元Lv.10(MAX)
「どうだ? 何か変わった事はあるか?」
「大体、ヒナの能力と同じなんですけれど……。素材還元っていう新しい魔法がつけられています」
「ほう。どんな能力なんだ?」
「えーっと……。自然界に存在する物や弱った魔物を瞬時に素材化する能力、って書いてありますね」
クラフトワールド・オンラインの世界では、素材は自分の手で拾うか魔物を倒してドロップ品が入手することが出来る。だけど、それはゲーム上だから、色んな事が省略されていたのだろう。
異世界という現実世界になったことで、ゲームの通りには素材を入手出来ない。この魔法はゲームのように素材となる工程を簡素化する事が出来るものだ。
「なるほど、それは君に必要な魔法だろう。きっと、それで素材を入手させてアイテムを作りやすくしてくれたのだろう」
「私もそう思います。これがあれば、素材入手が簡単に済みます」
現実世界でクラフトワールド・オンラインのように素材が入手出来れば、色んな面倒な工程をしなくても、すぐにアイテム作りが出来る。ということは、クラフトワールド・オンラインと変わらない製作が出来るという事だ。
また、クラフトワールド・オンラインの世界に浸れる。それを考えると、ワクワクが止まらない。
「凄くニヤけているな、どうした?」
「あっ、ごめんなさい。つい、またあの世界に浸れると思うと嬉しくて……」
「そんなにVRMMOが好きだったんだな。まぁ、私も人の事は言えないが……。それにしても、意外と表情豊かなんだな」
「私が苦手なのは対人関係だけですから……」
対人関係は苦手だけど、自分が作った物の反応を知るのは好き。どんな風に使ってくれるのか想像するのも好き。別に人が嫌いっていう訳じゃなくて、本当に話すのが苦手なだけなのだ。
「なら、私の本体と顔を合わせて話す未来があるということか」
「うっ……ど、努力します」
「その日を楽しみにしているよ」
美女さんはとても楽しそうにそう言ってくれた。
「あっ、そういえば! 美女さんのお名前はなんですか? 私の名前はヒナです!」
「私の紹介がまだだったな。名前はシオン。年齢は28歳だ。魔法がメインのVRMMOから転生してきた。今は国家魔術師をしている」
「わっ、凄い職業ですね!」
「っていっても、私は非常勤の国家魔術師だから、そんなに偉くもない」
非常勤の国家魔術師とは? でも、国に認められた魔術師なのには変わらない。とにかく、シオンさんはとても凄い人だって分かった。
「ヒナはこれからどうする?」
「えっと、色んなアイテムを作って……」
「生活は?」
「……あっ」
クラフトの事ばかり考えていて、生活の事を考えてなかった!
「ふっ、意外とうっかりなんだな。ヒナさえよければ、私の屋敷に住むと良い」
「えっ……い、いいんですか?」
「他人がいる家だけど、ヒナは大丈夫か?」
「はい、大丈夫です! 一人だと心細かったんです!」
「コミュ障なのに寂しがり屋とは、困った属性を持っているんだな」
「うぅ……自分でもそう思いますぅ」
そうなんだよぉ……。コミュ障なだけで、人は嫌いじゃない。ただ、傍にいると異常に緊張して、対面すると上手く言葉が出ないだけだから。
「私の屋敷には余った部屋が沢山ある。好きな部屋を選ぶと良い。必要な家具を後で用意しよう」
「いえ、必要な物は私が作りますので大丈夫です!」
「そういえば、ヒナはクラフターだったな。だったら、好きな部屋を選んで、好きな物を自由に用意するといい」
自分の部屋を自分の好きなように用意する。クラフトワールド・オンラインみたいでワクワクする。
「では、屋敷を案内しよう」
そう言って、黒猫はテーブルから下りて歩き始めた。私はベッドから出て靴を履くと、その黒猫についていく。
これから、異世界で新しい生活が始まる。期待いっぱいに胸を膨らませて、私は部屋を出て行った。
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