第4話 杖vsハンマー

 そこは平原。雑草や草木はあるものの、ここにいる二人を邪魔する者は存在していない。


 そこに立つのは背丈を超えるハンマーを担ぐ巨体を持つ者、杖を地面につきながら歩く老人だ。


 ハンマーを地面に擦りながら近づく。そして、一定以上近づくと、振り回した反動を使い肩に担ぎ老人に叩きつける。柄の先を持つことで遠心力がこもった強力な一撃だ。


 地面にヒビが入り、武器同士がぶつかった衝撃波が草木を揺らす。


 だが、老人は杖一つでハンマーの叩きつける攻撃を受け止めた。


 受け止めたというのは怪しいかもしれない。その杖の先端は地面に突き刺さっており、受け止めたのは地面だった。


 杖の先端は球体になっており、杖の先端を滑るように落ちていくハンマーは地面と衝突し、軽い風圧と砂埃を上げる。


 再度、横に振り反動をつけることで、巨大なハンマーを持ち上げるのだった。老人はわずかに体を後ろに下げることで、最低限の動きでハンマーの横振りを避ける。


 ハンマーの頭の方を持ち、コンパクトな振り方に変える。柄の頭と先端を持ち、触れていない棒の部分で老人の体を押す。引き抜いた杖で受け止めるが、軽く吹き飛ばされるのだった。


 そこに武器の持ち方を変えたハンマー持ちが老人に近づき、振り下ろす。最初の攻撃と比べ、速度はない。


 老人は杖を上げ、トンとハンマーとぶつけるのだった。その杖はハンマーの中央を捉える。


 その振動は持っている腕にやってくる。遠心力を入れていた時には手に反動が来ないよう、力を抜いていた。そのため、地面に当たったとしても問題ない。


 だが、コンパクトに攻撃する際には反動をつけた攻撃を行えないため、ハンマーをしっかりと握る必要がある。


 そして、老人は一歩後ろに移動した。


 威力とスピードが無くなったハンマーは老人が下がった後、地面に落下する。


 ハンマーを持っていた男の手はプルプルと震えている。どうやら腕に反動が来たようだ。握り拳を作り、力を入れることで無理やり震えを抑え、再び構え直す。


 その反撃を警戒したのか、最初の持ち方に切り替え、遠心力に頼るようだ。

 老人の方はもう飽きたのかあくびすらしている。


 再び老人に近づき、ハンマーを叩き落とす。だが、老人は一歩前に出、ハンマーの頭の隅を押す。叩きつける力に横に押される力が足される。


 老人に向かっていたハンマーは外へと向かう。そして、老人は近づき攻撃を行う。ハンマーを持っていた者の、左手を棒で叩き握る力を減らす。そして杖から刀を取り出す。


 杖とばかりに仕込み刀だったのだ。

 次の瞬間にはハンマーを持った男の後ろに老人は移動している。そして、カチャンと仕込み刀を鞘に戻したときだ。


 大男が持っていたハンマーは持ち手から輪切りにされていく。大男が通り過ぎた老人を見ようとした時には、体が崩壊を始めサイコロ状に切り分けられるのだった。



 ___

 後書き


 用語解説


 ハンマーの柄:持つところ

 ハンマーの頭:釘を叩くところ

 柄の先端:頭の反対側


 餅をつく杵みたいな感じ?


 杖vsハンマー

 フィールド:平原

 結果:未定

 参加者:この2人


案(依頼)をくれ〜!!


next:魔法使いvs騎士?(右手に剣を左手に盾を持った感じ)

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戦闘、格闘 ひまなひと @haruki0320

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