季節と一緒にめぐる恋。思春期からおとなになった私の恋はどこに向かうのか

こちらの作品は他のシリーズの続編にあたるものですので、中学生編をお読みいただいてからですと途中途中に入る松永先生の過去話も楽しめて二倍お得かと思います。

主人公の奈々美ちゃんは幼馴染のはるくんとお付き合いを始めたところ。ほんわか大学生カップルかと思いきや、シングルマザーで育ててくれたお母さんに恋人が。
しかもその相手はまさかの中学時代の先生！
大人の包容力でぐいぐいくる松永先生はお母さんの恋人。それなのに奈々美ちゃんは恋の再燃を止められない。
そしてはるくんはすれ違っていく奈々美ちゃんが遠くにいってしまったのだと痛感する。
この部分に至るまでは確かにはるくんが一方的に悪いけど、そこの穴埋めが出来なかった彼のまだ大人になりきれていない部分が非常に丁寧に書かれているので好き。
季節が廻り雨の音と共に奈々美は自分の中途半端な恋なのか憧れなのかお母さんの恋人だからダメ・・というジレンマを抱えて「答え」を探すものの、好きな松永先生に「答えを急ぐ必要はない」と言われて納得。
１１話まで拝読させて頂きましたが、季節の巡りとともに二人のパズルが少しずつずれていくものの、最終的にはお互い「答え」を見つけて次の季節に進むのだと思い拝読しております。
心理描写が巧みで、恋の間にいるおんなのこを非常に丁寧に書いておられます。
登場人物は皆さんとてもやさしい世界！気に入らない女キャラが一切出てこないので読了感が最高にいいです。
また完結で更新させて頂きます。今後も楽しみな作品です。