風が、あなたの髪をやさしく揺らす。

そのたびに、世界の色がやわらかく滲んでいく。

紅く染まる景色のように、ボクの心も静かに色づいていく。

あなたが隣にいるだけで、世界がやさしくなる。

あなたの優しさは、秋風みたいに、そっとボクを包み込んでいく。


そして、陽ざしがやわらかく降りそそぎ、

風があなたの長い髪をそっと撫でていく。

その光景があまりにも綺麗で、ボクは息をするのも忘れてしまう。

季節が移り変わっても、ボクの心は変わらない。


ボクは、ずっとずっと、ともこのすべてを好きなままでいるよ。


ゆっくりと傾いていく夕暮れの中、

ふたつの影が並んで、ひとつになる。

――ともこと過ごす時間が、静かにボクを包んでくれる。

この穏やかなぬくもりを、ボクは絶対に放さない。

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