第九話 帰り道で...
「今日はお疲れ~」
「お疲れ様です!!」
僕たちは部活動説明会を終えて、生徒会室に集まっていた。
「おーい、ミーティングするぞ~」
と会長が声をかけ、ミーティングが始まった。
今日の反省や、次の会議の予定などを話し合ったあと、
「今日はみんなお疲れ様!」
「ありがとうございました!」
「ありがとうございました~」
そう言って僕は生徒会室を出た。
帰り道、僕は朝のことを思い返していた。
―やっぱり、あれっていじめだよな……。
朝の件だけでなく、放課後や昼休み、授業中など――いろいろな場面に心当たりがあった。
―見過ごすのは、やっぱりよくないよな……。
そんなことを考えているうちに、気づけば最寄り駅を通り過ぎていた。
「やばっ!」
慌てて電車を降り、反対側のホームへ向かって乗り換える。
そのとき、ふと視線の先に同じ制服の子がいるのが目に入った。
―あれ? 同じ学校の子だ。
この電車が来た方向には、特に遊ぶ施設もなく、普通ならわざわざ行くような場所じゃない。
―どこかで見たことある気がするんだけどな……。
思い出そうとしても、どうしても名前が出てこなかった。
そうこうしているうちに、僕は最寄り駅に着き、電車を降りて家の方向へと歩き出した。
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